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イラク:パイプライン爆発 ドライミ族民兵が関与
【バグダッド福島良典】イラクで石油・ガスパイプラインの爆発が続発している問題で、イラク最大の部族ドライミ族の中に組織されている民兵が少なくとも1件の爆破工作に関与していたことが明らかになった。民兵に武器を提供しているドライミ族の武器商人(34)が23日、毎日新聞の取材に証言した。商人によると、民兵は組織的な米兵攻撃を継続しているといい、難航するイラク復興の新たな不安要因となりそうだ。
首都バグダッドの西約140キロにあるヒート近くで22日に起きた爆発について、武器商人は「部族のグループが、我々の提供した武器を使って実行した」とドライミ族民兵による工作であることを認めた。パイプラインが標的に選ばれたのは「ヒート住民は、イラクのものである資源を米国が奪取したとみなしているからだ」という。
武器商人によると、民兵組織のトップは軍事の知識と経験に富む50歳代の「最高司令官」で、上層部に5人の補佐官を従えている。パイプライン爆破のほか、これまでに米軍拠点や戦車・装甲車を攻撃してきたという。
攻撃についてイラク駐留米軍や占領当局(CPA)は「組織的でない散発的抵抗」と主張しているが、武器商人によると、攻撃の時期・場所などは民兵組織内で調整・指示されているという。
ドライミ族は、イラク中部のラマディ、ファルージャなどを本拠とする国内最大の部族。駐留米軍は米兵攻撃を続ける抵抗勢力を「米軍に敵意を持つ(旧フセイン政権時代の政権政党)バース党の残党」とみなしているが、武器商人は「ドライミ族の中にサダム・フセイン(元大統領)信奉者はいない」と話す。
対米攻撃激化について、武器商人は「ドライミ族は極めて保守的で、女性が街中を出歩いたり、米兵が上半身裸になったりするのを苦々しく思っている」と文化的背景を理由に挙げている。最近の部族幹部会議では「米国が今夏、暫定政権樹立の約束を守らなければ、抵抗闘争をイラク全土に拡大する」との決定が下されたという。
[毎日新聞6月24日] ( 2003-06-24-10:02 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030624k0000e030015000c.html