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おぞましや
■電子荷札の規格統一 国内外180社参加
野菜の農薬情報/アレルギー食品警告も
指先にのせた標準規格のICタグに使われる2枚のチップ。0・4ミリ角の大きさで、紙に埋め込むことも可能=日立製作所提供
ICタグを使った食品の生産・流通過程追跡の例
細かな商品情報や流通経路などを記録し、消費者が内容をチェックできる電子荷札「ICタグ」の実用化に向けて業界が動き始めた。国内外の有力メーカーなど180社でつくる団体は23日、これまで仕様が異なっていたタグの統一規格を決めた。情報量が現在のバーコードより飛躍的に増え、将来は衣料品の情報を読み取って洗い方を変える洗濯機やアレルギーが出る食品が入ると警告する冷蔵庫、併用すると副作用が出る薬を知らせるといった応用も可能という。7月にも実証実験が始まる。
規格をまとめたのは「ユビキタスIDセンター」(東京)で、規格統一には、国内勢のほか米コンピューター大手サン・マイクロシステムズなど欧米企業や韓国のサムスングループも合意した。統一規格として、まずは日立製作所が開発した0・4ミリ角サイズの「ミューチップ」など3社の製品を認定した。
実用化に向けIDセンターは、神奈川県横須賀市の農協などの協力を得て実証実験を始める。コンピューターの基本ソフト(OS)「トロン」の開発者でセンターの代表を務める坂村健・東大教授も参加する。
これまで国内の電機メーカーなどが開発してきたが、データを読み取る通信方式などが異なり、普及のためには、どのメーカーのタグでも専用の読み取り機で識別できるようにすることが課題となっていた。
ICタグでは米流通大手などのグループが別の規格づくりを進めているが、IDセンターでは「情報の偽造防止など安全面への配慮などで日本の技術が進んでいる」と国際標準として世界に広げたい考えだ。
ICタグを使えば、商品の一つひとつについて、原材料や使用された農薬などの情報、さらには出荷元や販売先など流通経路、それぞれの日時などを記録できる。従来のバーコードでは、例えば「○×乳業の1リットル牛乳」程度しか識別できなかったが、ICタグでは何月何日にどこの工場で何本目に作られ、どこに出荷されたかまで判別ができる。
実証実験では、トレーサビリティー(追跡可能性)に主眼を置き、大根やキャベツなどの生鮮野菜に付けたラベルに、使われた農薬の種類や日時、使用量なども記録し、検知できるようにする。
BSE(牛海綿状脳症)問題や食品メーカーの偽装表示などで、消費者の不安を解消する対策を政府やメーカーが迫られたことも、ICタグの実用化を後押ししている。ICタグなら、賞味期限や流通経路の追跡などが可能になるためだ。紙幣の偽造防止や家電製品などで増えている模造品の防止にも役立つ。また、05年開催の愛知万博(愛・地球博)の入場券にも採用される。
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《キーワード》電子荷札 製品情報を記録する極小のIC(集積回路)チップに、無線通信用の超小型アンテナをつけ、データをやり取りすることができるタグ(荷札)。値札や食品のパックなどに取り付ければ、数十センチ程度離れていても専用読み取り機でデータを確認できる。店頭などで消費者が製品情報をチェックすることも可能になる。今回規格統一したICタグは、現在の標準バーコードよりも記録容量が最大6千倍まで増える。
ICタグの標準規格決定 80兆円市場めぐり競争激化
超小型のIC(集積回路)チップを使い、商品などの在庫管理や流通経路の把握を容易にする「ICタグ(荷札)」の普及を目的に、日立製作所や東芝など180社が設立したユビキタスIDセンター(東京)は23日、同タグの技術的な標準規格を決定したと発表した。
将来的には、消費者が読み取り機を使い生産地など商品の詳細情報を確認することなども、可能になるという。「2010年には80兆円を超える市場になる」(業界筋)との見方もあり、規格決定を受け実用化に向けた競争が激化しそうだ。
同センターは今夏、神奈川県横須賀市のよこすか葉山農業協同組合などと共同で、同市などでキャベツや大根の箱にICタグを付け、流通経路を追跡する実験を行う。
ICタグは、生産や出荷場所といった識別情報(ID)などを記憶させ、微弱電波による通信が可能。