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【エビアン斎藤義彦】イラク戦争開戦の最大の根拠となったイラクの大量破壊兵器について、主要国首脳会議(エビアン・サミット)の参加者は一斉に口を閉ざしている。「戦争はもう終わった」(クレティエン・カナダ首相)と、かつての戦争批判派も矛を収め、腫れ物に触れるかのように話題を避けている。
2日の首脳会合では、イラクの大量破壊兵器については全く触れられなかった。この点を記者会見で問い詰められたクレティエン首相は「サミットは経済問題を話し合うものだ」ととぼけてみせ、今後、大量破壊兵器が発見されると思うか、と聞かれると「イラクに行ったことがないからわからない」と報道陣を煙に巻いた。
ドイツの代表団も「サミットでは、イラクの大量破壊兵器問題は全く出番がなかった。イラクの安定化こそが共通の課題だ」と、国連の対イラク査察継続を強硬に主張した過去を忘れ去ったかのような態度に終始した。フランスも「この問題は話し合われなかった」とそっけなく報道官が話しただけにとどまった。
サミットでは、イラクの大量破壊兵器問題は不問に付したまま、大量破壊兵器のテロリストへの拡散防止ばかりが討議された。この問題に触れれば、築き上げた対米関係修復ムードが壊れかねない、と各国首脳が恐れているかのようだ。
こうした事態にマスコミから批判が相次ぎ、2日の会見ではブレア英首相が集中砲火を浴びた。首相は「証拠の公表までもう少し待って欲しい」と釈明するのがやっとだった。米国内でも大量破壊兵器の未発見に批判が高まり、ブッシュ政権は新たに約1400人の大量破壊兵器捜索グループをイラクに派遣する予定だ。
[毎日新聞6月3日] ( 2003-06-03-09:54 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/kokusai/20030603k0000e030012000c.html