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クライン孝子の日記
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■2003/07/11 (金) 少年の殺人事件は親・警察・報道にも責任あり
12歳の少年が4歳の子を殺害した事件では、
実に多くのメールを頂きました。
有難うございます。
日本のメデイアは相変わらず、加害者庇いに終始しているそうで・・・
加害者少年の保護者である両親が親の責任という意味でなぜ公けの場で
謝罪しないのか、とか、十二歳でも極刑にすべき打とか・・・
結論として私はやはり、加害者・被害者ももちろんのこと、地域社会や
警察、報道機関にも責任があると思っています。
ドイツだと夜7時ごろに、幼児を連れてのショッピングなど考えられない。
また、そんな遅い時間に12歳の少年が町をうろうろするなんていうのも
、親は許さない。
大体、夜8時には、親の命令で、未成年者は、強制的にベットに押し込
められてしまう。
日本は大人がこどもに甘すぎるのではないかしら?
子どもをしつけられない親が多いということもあるし。
それにこの事件ではすでに半年前から類似事件が発生している。
それならなぜ、警察なりメデイアなりが、「こういう事件が発生してるから」と
注意を呼びかけなかったのか。
自分にふりかからなければ見て見ぬふりして知らん顔してる。
人からお節介といわれてもワルイことはワルイと本人に指摘する事って大事。
子どもは国の宝物。
皆で育てていかなくては。
というわけで、かつてドイツに駐在された方の奥さまからのメールをご紹介
します。
実に日本の社会にとって耳の痛い内容です。
< マスコミの論調が相変わらず「心の闇」だの「加害者を生んだ社会が悪い」
だのステレオタイプなので一言。
今回の子供は、全体からみれば極めて特殊な例で、大勢の普通の子供と
家庭があるのに、世の中がひっくり返ったかのように扇情報道を繰り返し
事件の本質もさることながら、過剰な報道そのものが人々を不安にさせ
ている側面もあると思います。
視聴率、新聞の発行部数に影響するのか、メディアは「家庭の責任」に
ふれませんが、まず加害者の親について:
子供の様子がおかしいことに、親は気づいていたはず。
なぜ問いたださなかったのか。またNHKニュース10では
「犯行時間帯は、本来であれば親子で食卓を囲んでいる時間に
なぜ加害者は電気量販店のゲームコーナーに一人で来ていたのか」
このコメントは、12歳の子供と両親の、ごく当たり前の生活が崩壊して
いることを示唆しているのではないか。
子供から目を離す:クラインさんの方がお詳しいでしょうが、ヨーロッパでは
12歳以下の子供を一人にしてはいけないという法律があると聞きます。
被害者のご両親に今、申し上げるべきことではないと重々承知しているし、
本当にお気の毒だと思う。しかし一般論として日本の親は、
子供を一人にすることに無神経すぎる。
ゲームコーナーに4歳の子供一人をおいて目を離す。親がパチンコに興じる
間、
炎天下の車に残された子供が熱中症で亡くなるニュースは毎年幾度となく
繰り返される。
親の自覚を促すだけでは、命を落とす子供が減らないというのであれば、
法による規制も考えてはどうか。
警察:春先から現場周辺でおこった類似犯罪の情報を、なぜ地域に
提供しなかったのか。報道によると「広く情報が広まると検挙することが
できないから」とのこと。
警察署間では事件の検挙率を比較競争するときく。
検挙率とは検挙した事件の数を分子とし、おこった事件の数を分母とする。
つまり検挙する前に犯罪が止むと分母だけが大きくなり、検挙率が
下がる。身内で率を競うよりも、犯罪を未然に防ぐための情報公開が
真に住民の安全のためになるのではないか。
司法:プライバシー保護の名のもと、事件の詳細や背景を明らかにしない
ことについて。
マスコミの興味本位の報道から関係者を守るという趣旨は理解します。
しかし私を含め世の中の親は自分の子が被害にあうのと同じくらい、
我が子が加害者になることも恐れている。どのような行動を
「問題行動」と認識すればよいのか。犯罪に至るまでの予兆的な
行動が我が子に見られた時、どこへ、どのように相談すればよいのか。
また親はどのように我が子に接すればよいのか。
冷静で正確な情報が、医療機関、教育機関の担当者に伝達され、
事態が深刻化する前に、まず親が中心となって家庭や地域で、
少年を救う術はないのか、と思います。 >
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21世紀を迎えた今世界は混沌としています。日本もその渦中にあって
政治経済ともに、国際的視点に立脚し欧州からの情報収集が不可欠に
なってきています。欧州の国際情勢を日記風にまとめドイツ滞在歴30余
年のジャーナリストが刻々と現地よりレポートします。
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