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<覚せい剤>取引価格が2〜4倍 北朝鮮からの密輸激減で (毎日新聞-全文)
2003年6月20日(金)7時54分
国内で密売される覚せい剤の取引価格が先月末から急騰し、1カ月足らずで2〜4倍になっている。捜査当局は国際関係の緊張で北朝鮮からの密輸が激減したことなどが理由とみており、関係者は「取引を先読みした捜査が奏功し摘発につながっている。暴力団が新たな密輸ルート作りに動く可能性もある」と警戒を強めている。
西日本や首都圏の警察当局によると、国内相場の目安になる東京での暴力団同士の取引価格は、先月中旬まで1キロ当たり400万〜500万円だった。しかし、先月末ごろから700万〜800万円に上がり、今では1000万〜1300万円が相場になっている。最高で1キロ当たり1700万円の取引も確認された。
また、これまで取引はキロ単位で行われていたが、品薄が続き100グラム単位での取引に移行しつつある。そのため、価格はさらに上昇し、100グラム150万〜200万円と、キロ当たりの値段に換算すると、先月に比べ4倍もの高値での取引になった。
1グラム6万円とされる末端価格も、首都圏で倍に値上がりしたとの情報があるほか、値段は変わらないまま砂糖や塩などを混ぜた純度の低い粗悪品が出回り始めている。
警察庁によると、警察が過去5年間に押収した覚せい剤の集計で、日本向けの積み出しで最も多いのは北朝鮮の約1467キロ、2位が約1280キロの中国。2カ国で全体の4分の3を占める。
主な密売ルートのうち、北朝鮮は工作船や拉(ら)致問題などで国際社会の監視が強まり密輸が急減。また、中国ルートでは、警視庁や神奈川県警などが今年3月、国内に持ち込まれた148キロ、260キロといった大量の覚せい剤を相次いで押収したほか、中国の捜査当局も5月に同国内の密売グループを摘発、4トンもの覚せい剤を押収しており、日本への流入が減った可能性が高いという。
ある県警の捜査員は「品薄が続く中、東南アジアから覚せい剤を調達しているとの情報がある。今後も密売グループはいろいろな場所からかき集めようとするだろう」と話し、捜査当局は外国の捜査機関と連携した水際での摘発を強めていく方針だ。
[毎日新聞6月20日] ( 2003-06-20-07:54 )