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【主張】日韓首脳会談 強固な対北包囲網に期待
小泉純一郎首相と韓国の盧武鉉大統領との会談で、未来志向の友好関係や北朝鮮の核開発問題、拉致問題における連携強化が確認された。先の米韓、日米首脳会談に続き、日米韓三カ国の対北包囲網がさらに強化された。会談は成功といえよう。
今回の首脳会談の最大の成果は、北朝鮮への「対話と圧力」路線で日韓両国が大筋で一致したことである。会談後の記者会見でも、小泉首相が「対北朝鮮政策では対話と圧力が必要だ」としたのに対し、盧大統領も「問題解決のためには対話と圧力が並行していくべきだ」と述べ、「韓国政府としては、対話により重きを置きたい」とも付け加えた。微妙な温度差は残るが、距離はかなり縮まったとみてよい。
北朝鮮への太陽政策を掲げ、反米色の強い若い世代の支持を受けて当選した盧大統領だが、外交面では、かなり現実的な選択を行っている。先月の米韓首脳会談でも、北朝鮮が事態を悪化させた場合の「追加的な措置」の必要性について、ブッシュ大統領と合意した。今回の「対話と圧力」への理解も、そうした盧大統領の現実的な対応の表れとみられる。
日本政府内には、田中均外務審議官らを中心に対北「圧力」を疑問視する声もあるが、今回の首脳会談を機に、「対話と圧力」で足並みをそろえるべきであろう。
盧大統領は歴史問題でも、努めて冷静に対応しようとしている姿勢がうかがえた。宮中晩餐(ばんさん)会で、天皇陛下は「不幸な過去」に言及せず、未来志向的な日韓関係の構築を希望されたのに対し、盧大統領も過去に触れず、未来に向けたパートナーシップを強調した。首脳会談後の会見でも、「今回は過去の歴史に触れずにおこうと決めてきた」と語った。こんな大統領に日本国民は好感をもったのではないか。
五年前にも、当時の小渕恵三首相と金大中・韓国大統領の間で、未来志向のパートナーシップを目指す日韓共同宣言が結ばれた。しかし、二年前、韓国マスコミにあおられる形で、韓国政府は文部科学省の検定に合格した中学歴史教科書に対して内政干渉にあたる再修正要求を行った。今度こそ、盧政権の未来志向が本物かどうか、期待しつつ見守りたい。