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警察庁は26日、日本の治安回復に向け、来年度から3年間で新たに警察官を1万人増員するなど、6つの重点項目からなる緊急治安対策プログラムを公表した。
同庁の組織を大幅に改編し、暴力団や外国人犯罪集団に対抗する「組織犯罪対策部」や、国際テロ対策を担当する「外事情報部」を新設するほか、暴力団対策法や道路交通法などを見直し、暴力団や暴走族といった犯罪組織の壊滅に重点を置いた法整備にも取り組む。同庁では今後3年をめどに、こうした施策の実現を目指す方針。
緊急プログラムは、警察官の増員や組織改編のほか、▽犯罪抑止に向けた民間活動との連携強化▽欧米の捜査手法の導入▽海外での情報収集活動などテロ対策強化▽駐車違反取り締まりの民間委託を含む交通警察の抜本的な改革――の6項目。個人犯罪の摘発が中心だった従来の警察活動を見直し、組織壊滅を目指した手法を取り入れるほか、地域住民や警備会社などと連携して犯罪の抑止対策を進めていくことが特徴だ。
増員については、既に昨年度から3年間で1万人を増やすことが認められ、今年度までに8500人の増員が決まっているが、その後も殺人や強盗など重要犯罪の検挙率が2000年の60・4%から昨年は50・2%に落ち込むなど、治安悪化が深刻化したため、さらなる増員が必要と判断した。
昨年度からの計画は来年度、残る1500人を増員することで終了。一方で同庁は、新たな1万人の増員構想のうち3000人を加えた計4500人の増員を来年度に要求する方針。新たな増員分を合わせると、警察官1人当たりの負担人口は、現在の533人から508人に改善される。
組織犯罪対策としては、現在の暴力団対策部を廃止し、薬物や銃器、外国人犯罪などの捜査を一元化した組織犯罪対策部を新設。警備局には外事情報部を設け、米中央情報局(CIA)など海外情報機関と対等に情報交換ができる情報収集組織の確立を目指す。
また、国内で重大テロが発生した場合に備え、都道府県警察を直接指揮、監督する権限を警察庁に集中させるなど、警察法も改正したい考え。
さらに、組員の個人犯罪でも、指定暴力団の代表者に民事上の賠償責任を課すことができるよう暴対法を見直し、悪質な集団暴走行為の取り締まり強化のため道交法も見直す。法改正とともに、欧米の潜入捜査やおとり捜査の手法の導入も検討し、防犯カメラの画像処理技術の高度化やプロファイリング導入を進める。
同庁は、犯罪発生を抑え込むためには「警察活動と地域住民のボランティア活動との連携が重要」と位置づけ、犯罪情報を提供して自警団などの活動意識を高めたり、警備業法を見直し、警備員の質の向上を図り、パトロールの委託を推進したりする。
◆プロファイリング=犯罪の現場や発生時間帯、手口などのデータをもとに、心理学や統計学などを使って犯人像を導き出す科学的分析方法。動機の見えない凶悪犯罪などの捜査に有効とされる。米連邦捜査局(FBI)が1970年代後半から研究を始め、英国でも導入されている。(読売新聞)
[8月26日14時33分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20030826-00000106-yom-soci