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ヤミ金融:五菱会本部ビル、ヤミ金収益で新築か(毎日新聞)
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030811k0000e040070000c.html
ヤミ金融による巨額の収益が流れたとみられる指定暴力団山口組五菱会の本部ビルは、新築だった。警視庁などの合同捜査本部と静岡県警が11日、出資法違反(高金利)容疑で家宅捜索に着手した同会本部。7月に完成したビルは、静岡市清水庵原町の新興住宅地でもひときわ目立つ存在だ。捜査本部は、ヤミ金の収益がビル建築に使われた疑いがあるとみて、押収資料を分析し、資金の使途解明を進める。
五菱会本部は3階建て。白壁の堅固な建物だ。玄関脇の壁には「五菱会本部」と金文字が浮き彫りになった看板がある。建物本体は完成したものの、コンクリートの外塀はまだ工事中だ。85年に建てられた前身の「美尾組」のビルは、新しいビルの完成を待って取り壊され、駐車場になっていた。
近所の人によると、ビルの建築工事が始まったのは、今年に入ってからという。捜査本部は、五菱会系ヤミ金組織の収益増加に伴い、億単位の資金をビル新築などに回した疑いがあるとみている。
警察当局によると、五菱会は昨年10月5日、美尾組組長が病気で引退したのを機に、傘下の3次団体「陣内組」組長だった高木康男会長が地盤を引き継ぐ形で結成した。高木会長が2次団体トップへの昇格を認められたのは、陣内組時代にヤミ金融で得た豊富な資金力で山口組総本部の信頼を得たためと、捜査本部はみている。
五菱会の名称も、「五代目山口組」の「五」と山口組の紋章「山菱」にちなんで、渡辺芳則組長が自ら命名したと言われている。
五菱会は傘下に約80の3次団体を抱え、同県内だけでも約200人の組員がいる。傘下組織の大半が、ヤミ金融など貸金業を手がけているという。【田中義宏、小松雄介】
◇暴力団資金封じへ=解説
警視庁などの合同捜査本部が山口組五菱会本部を出資法違反(高金利)容疑で初めて家宅捜索するまでに、ほぼ1年にわたる捜査が必要だった。全国に散らばる多数の被害者の聴取に加え、暴力団関与の裏付けという二つのハードルがあったためだ。関係者は報復を恐れ、ヤミ金と暴力団を結び付ける証言は思うように得られなかった。暴力団側も、自らの関与が当局に漏れないようさまざまな工作をしていた。
五菱会の名が浮上したのは昨年9月。広島県警が東京都内のヤミ金融業者を摘発した際、業者グループを経営していたのが同会系組長だった。組長は名簿業者から購入したリストで傘下の複数店舗に全国の多重債務者を勧誘させ、貸し付けていた。捜査の結果、同会系ヤミ金グループが他にもあることが分かり、統括する梶山進容疑者(53)の存在が浮上した。
梶山容疑者ら幹部は顧客を直接相手にせず、違法な取り立てを行う「実行部隊」の店長や従業員には就職情報誌で募った若者を採用した。中堅幹部にも同会の関与を厳しく口止めしていた。
しかし、地道な捜査の積み重ねと押収資料の分析で、捜査本部は同会の事実上ナンバー2である梶山容疑者を指名手配するとともに、ヤミ金グループ「TO」社長、松崎敏和容疑者(34)を逮捕し、同会本部の強制捜査にこぎつけた。
今後、資金の流れをさらに捜査し、同会から山口組に上納されたヤミ金収益の解明を図る方針だ。数百億円規模に上るとみられるヤミ金事件の摘発は、暴力団の資金源を封じるという重要な意味もまた持っている。
【田中義宏】
[毎日新聞8月11日] ( 2003-08-11-15:00 )
ヤミ金融事件で山口組五菱会本部などを捜索 静岡(朝日新聞)
http://www.asahi.com/national/update/0811/009.html
指定暴力団山口組系五菱(ごりょう)会系の貸金業者による組織的なヤミ金融事件で、警視庁や静岡県警などは11日午前、出資法違反(高金利)の疑いで、静岡市にある五菱会本部や静岡県焼津市にある高木康男会長(54)の自宅など4カ所の家宅捜索を始めた。警視庁は、法外な金利を取って集めた多額の収益が暴力団の資金源になっていたとみている。
静岡市清水庵原町にある五菱会本部では午前11時すぎから約2時間、警視庁機動隊員や生活経済課の捜査員ら約40人が捜索した。
警視庁生活経済課によると、今回の捜索は出資法違反容疑で指名手配されている元暴力団幹部梶山進容疑者(53)の行方を捜すとともに、梶山容疑者と五菱会とのかかわりを示す資料の有無を調べる目的という。
五菱会は組員158人。高木会長が昨秋、山口組系の3次団体である陣内組の組長から2次団体組長に就任し、名称を五菱会に変えた。梶山容疑者は五菱会の組員ではないが、陣内組では幹部だった。今回の家宅捜索には、陣内組も含まれる。
これまでの捜査で、「会長」の梶山容疑者の下に陣内組元組員の松崎敏和容疑者(34)=出資法違反容疑で逮捕=ら「社長」と呼ばれる中間幹部が複数いて、組織内で「七人衆」と呼ばれていたという。この中間幹部が10〜30店舗ずつ店を統括していた。
組織全体で最大約1000店舗、年間約1000億円の収益があり、かなりの額が暴力団に流れていたとみて、解明を進めている。
(08/11 13:14)
山口組系ヤミ金「五菱会」を捜索、組織的関与を追及(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/main/news/20030811i205.htm
指定暴力団山口組系ヤミ金融グループの出資法違反事件で、山口組2次団体「五菱会(ごりょうかい)」に傘下の数百店舗の利益が流れていた疑いが強いとして、警視庁は11日、静岡市内の五菱会本部など静岡県内の4か所を出資法違反(高金利)容疑で捜索に乗り出した。
昨年秋、傘下のヤミ金融業者の捜索で始まった同グループへの捜査は、暴力団の組織的関与を本格的に追及する新たな段階に入った。
捜索の容疑は、グループ最高責任者梶山進容疑者(53)(出資法違反容疑で指名手配)らが昨年4月から12月にかけて49回にわたり、札幌市の主婦(47)ら6人に計52万6000円を貸し付け、法定利息の27倍から380倍にあたる不当な利息計122万円を取り立てた疑い。
五菱会は、静岡市内に本部を置く山口組系の2次団体で、静岡県内外に350人の構成員がいるという。梶山容疑者は、同会組員としての認定はないが、昨年10月まで、山口組系3次団体で同会の会長が組長を務めていた「陣内組」の幹部で、警視庁は、現在も五菱会と密接な関係にあるとみている。
警視庁は、昨年秋、東京都内のヤミ金融業者の事務所の捜索で、大がかりな組織の存在を記す資料を押収したのを端緒に、今年1月、ヤミ金融特捜本部を設置。数百店にも及ぶ巨大なヤミ金融グループの実態解明を進めた結果、梶山容疑者と五菱会の関与が浮かび上がった。
これまでの調べによると、梶山容疑者は、数年前から五菱会系の暴力団組員らにヤミ金融の店舗を次々と作らせては、ヤミ金グループを組織。さらに10―20業者ずつを細かいグループにまとめて、「TO」「FC」「AR」などと名付けて、顧客の情報を共有させる一方、グループ責任者がほとんどの収益を吸い上げる形を確立した可能性が高い。
押収した資料などから資金の流れを分析した結果、1店舗あたり年間平均3億円を売り上げていたことが判明。警視庁は、このうち、元本や人件費などの必要経費をのぞいた約7―8割のほとんどが、グループ責任者から梶山容疑者を通じて、五菱会へ流れていた疑いが強いとみている。
(2003/8/11/14:53 読売新聞 無断転載禁止)
五菱会総本部を家宅捜索 元幹部からヤミ金上納か(静岡新聞・共同通信)
http://www.shizushin.com/News1.html
指定暴力団山口組系組員らのヤミ金融事件で、警視庁生活経済課と広島県警など5県警の合同捜査本部は11日、出資法違反容疑で指名手配中の元組幹部、梶山進容疑者(53)を通じてヤミ金の収益が上納されていたとみられる山口組系二次団体「五菱会総」本部(静岡市)を家宅捜索した。
捜査本部は捜査員約120人を動員し、静岡県焼津市にある五菱会会長(55)の自宅なども含め数カ所を捜索、ヤミ金融ビジネスへの五菱会の組織的関与を追及する。
梶山容疑者は五菱会の組員ではないが、会長側近で実質ナンバー2の地位という。捜査本部は、五菱会が摘発逃れのため梶山容疑者を組織から外しているとみている。
これまでの調べでは、梶山容疑者は傘下に1000業者を束ね、これを10−30店舗ずつにグループ分けし、元組員松崎敏和容疑者(34)=同容疑で逮捕=ら側近に各グループを統括させていた。