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次のくだりでは、裁判所及び判事の官僚的体質が浮彫りにされている。
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「 判事は,一度として多重人格の症状を見せた被告を見ていない.他の場所でも彼が
多重人格の症状を見た者はいない.多重人格と判断するのは,鑑定人だけであるし,
それも拘禁反応と断定できるから多重人格ではないとする.
それでは,犯行の総てを自供した被告の姿を見た者は一体誰なのか? 犯人逮捕の
切っ掛けさえ掴めずに焦っていた警察当局だけである.また,少なくとも鑑定人は,
被告の鑑定に何の利害関係もない.
裁判所は,報告のあった多重人格を信用しないが,同じように紙に書かれた報告に
過ぎない捜査段階の供述調書の内容を完璧に信じている.どちらも自分の目で確認が
取れない点では同じである.
宮ア勤は,7年間,ずっと拘禁反応を示した状態が続いたのか? 医学辞典では,
拘禁反応とは,別名,拘禁精神病と呼ばれ,一種の精神障害とされる.周囲の状況の
影響を受け易い状態であるとされる.
こうなると被告が裁かれる実感を何処まで認識することが出来るのか疑問である.
この状態にある被告を,裁判所は放置したまま拘禁状態を継続し,回復させる措置を
完璧に怠ったことになる.
果たして,これが公平な裁判と言えるのか? 真理を明らかにする法廷の場とは,
所詮,容疑者には何の人権も認められない,このような環境に置いたまま放置して,
決まりきった裁きを下すだけの事務処理機関である.」(http://www.kiwi-us.com/〜akuma/3834.htm)
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そして、既に1997年の段階で、神戸事件、長崎事件におけるマスコミ及び大衆の反応を批判検証している悪魔氏に脱帽である。
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「 もしかすると,裁判とは真理を明らかにする場としたり,それをマスコミを通じて
一般公開するには,あまりに貧弱でお粗末な形態なのかも知れぬ.ざっと判決理由を
読んだだけでも疑問だらけである.
マスコミ,特に新聞は,せめて判決理由の全文を掲載する責任を負うべきである.
少なくとも天下の朝日新聞は,それを果たしていない.要旨だけである.死刑判決の
理由がこの程度かと呆れるばかりである.
裁判がテレビ中継されたら,国民の不審が一気に爆発するかも知れぬ.あれで何故
事実が明らかになったのか? 多分,まるで分からぬ形態で進行するものと思える.
裁判の権威は,マスコミの結果重視の伝達で保たれている.
例え,新聞に判決理由が出たとて,誰もそんなもの読みはしない.結果の分かった
野球の経過を,改めてつぶさに見る気はしない.結果的に,犯人が逮捕され,死刑に
されれば,国民は満足なのである.
マスコミ報道を鵜呑みにするだけの一般大衆が,冤罪の存在に気がつくことは先ず
有り得ない.国家権力は,マスコミさえうまく騙せば,どんなでっち上げもお好みの
ままに産み出せる.
マスコミは一つの事件を深く継続的に追うシステムを持たない.その日の風向きで
コロコロ変わってしまう.それに釣られて大衆の心も風に流される.幾つもの局が,
ニュースを流しても内容は皆,横並びでどれも同じである.」
「 基本的にマスコミには独自の創造力がない.流される映像のように,考え方も皆,
横並びである.この情報に依存して生きる国民もまた,考え方が一つ型に嵌まって,
そこから抜け出せなくなる.
周囲の人間に『宮ア勤は冤罪だ.無実だ』と話すと『そんな馬鹿なことはない』と
言下に答が返ってくる.明確な理由も分からずに,宮ア勤は,極悪非道な凶悪犯だと
固く信じている.
まるで自分自身が現行犯逮捕したかのように『あいつは悪い奴だ』と自信を持って
語るのである.何故,そう思うのかを詳しく問えば『テレビであれだけ騒いだから』
これが,その最大の根拠である.
凶悪犯罪の容疑者をマスコミが発表すると,犯罪への憎しみが,そのまま無実かも
知れぬ容疑者に,容赦なくぶつけられる.もはやその怒りを鎮めることは出来ない.
半ば無政府状態になる.」
「 こうなると,宮ア勤被告には,何が何でも死んでもらわなければならなくなる….
或いは,凶悪なる精神異常者として,その生涯を拘禁情態の中で送らせる措置を取る
必要性が出て来る.」(http://www.kiwi-us.com/〜akuma/miyazaki17.htm)