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(回答先: 腑に落ちません 投稿者 冤罪では 日時 2003 年 7 月 11 日 11:05:30)
少年事件の冤罪の多くは、虚偽自白が基礎になっている。
少年がたやすく虚偽の自白をしてしまうことは良く知られている。
そのことは弁護士の論文のみならず、裁判官の論文でも指摘されている。
東京家裁本庁における一九八五年度から一九八九年度までの五年間にわたる一二七件の「非行なし」裁判例の分析をした下山芳晴判事補の「『非行なし』裁判例の研究」(
家裁月報四二・一〇・二)でもそれを指摘している。同論文では、「特別な要因
が、捜査官側と少年側双方に潜んでいるように思われる」とし、少年側の問題とし
て、「精神的な未熟さや脆さなどから取り調べに対しては抵抗力が弱く、捜査官が
厳しい取り調べをしたとは意識しない程度の取り調べで簡単に萎縮しあるいは諦
め、または迎合する傾向があることがしばしば指摘されるところである」としてい
る。
多くは防御能力もなく、表現能力も乏しく、しかも自己決定能力もない少年たち
がこれらの捜査の対象になっているため、捜査する側あるいは少年と対応する側が
より丁寧に少年の言い分を聞き取るようにしないと、いとも簡単に虚偽自白は作ら
れてしまう。しかもこれらの少年はそれまで大人や大人社会からさまざまな人権侵
害を受け、大人や大人社会へ絶望的なほどの不信感を抱きその状態が固定化されて
いる。本当のことを話しても、それをそのまま受け取ってもらえないと、黙り込
み、そしてそれ以上自分を傷つくことをおそれ、相手に合わせる。そうすればその
場から逃れられるからであるし、いやな大人と対処しなくて済むからである。それ
までの経験でそれが身についてしまったのである。大人だったら、これを認めれば
どうなるか等自己の人生での位置付けを考えるので、まだそれなりの対応ができ
る。しかし、大人社会へ不信を持ち、未成熟で自己決定能力や表現能力に欠ける少
年たちにそれすらできない。
詳しくはこれまで再三主張してきたところであるが、本少年らは、「何度やって
いないといっても相手にしてもらえなかった」と語っており、しかも「他の人間は
認めている」と言われたと語っている。その状況であれば、そこに置かれた少年
は、虚偽自白をするしかないのである。
虚偽自白は単に暴行されたとかだけで生まれるものではない。このような少年特
有の心理状況が混じっているのである。
一旦そうなったら、あとは誘導のまますれば良いので楽である。本件は少年らの
供述が次々変わり、取調官の誘導が如実に見える。