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長崎市の立体駐車場で種元駿ちゃん(4)の遺体が見つかった事件で、長崎県警は連日、捜査員180人体制で犯人の手がかりを懸命に追っている。しかし、郊外で誘拐した駿ちゃんをわざわざ人目に付く市の中心部で殺害する不可解さなどが犯人像をぼかし、一部では捜査の長期化を懸念する声もある。
■誘拐現場
駿ちゃんが誘拐された大型家電量販店は、殺害現場の駐車場から北約4キロの郊外。2階のゲームソフトコーナーにいた駿ちゃんは、両親から離れた10分ほどの間に連れ去られた。県警が「駿ちゃん事件と共通点が多い」とみている別の男児いたずら事件(未解決)では、店内で犯人がいきなり腕をつかんで引っ張って行っている。
だが駿ちゃんの両親は出入り口が見える位置におり、駿ちゃんが騒いだり抵抗すれば気付く距離だった。また駿ちゃんは幼稚園で「知らない人に付いて行ってはだめ」と注意され警戒心はあったという。司法解剖で胃の中からは家族と食べた物以外見つかっておらず、食べ物で誘われたことも考えにくい。ある捜査員は「店内の防犯映像が録画されていなかったのが痛い」と話す。
■移動手段・経路
量販店には約400台分の駐車場があり、車を使えば殺害現場の駐車場まで約20分。店の西側には人けのない山手に向かう県道があるが、犯人はあえて市の中心部に南下している。通行車両も信号も多いが、「車内で子供が騒いでいた」などの目撃は出ていない。
一方、駿ちゃんの着衣は駐車場屋外の非常階段付近に丸めた形で落ちていた。屋上から落としたとは考えにくく、駐車場に徒歩で出入りしたことも考えられる。また家電店も、防犯カメラに駿ちゃんらしき幼児を連れた男が映った「浜市アーケード」も、近くに路面電車乗り場やバス停があり、公共交通機関を使った可能性も浮上している。県警は当日、この路線を走った運転士らに話を聴いているが、該当人物は浮かんでいない。
■犯人像
駐車場に残っていた犯人のものの可能性がある靴跡は、以前、同市の中学校が通学用に指定していた運動靴だった。だが最近の指定校は少なく、中年男性が作業靴として購入する程度という。
一方、量販店の北約1キロの大型商業施設で4月に幼い男児が全裸にされた事件では「帽子をかぶったTシャツの若い男」が目撃されている。浜市アーケードの防犯カメラが駿ちゃんらしき男児と一緒に捉えた人物も「若い男」だった。
また、駐車場周辺は夜間の通行が極端に減り、屋上は真っ暗で周囲のビルからも見えないことを知っていたとすれば、この付近に土地勘のある人物となる。
捜査幹部は「あらゆる可能性を想定し、犯人像は絞り込んでいない」と強調する。しかし幼児に騒がれずに連れ去り、少なくとも20分以上行動をともにして周囲の目に付かなかった点を考えると、子供の扱いに慣れており、家族か兄弟のように見えた人物――の可能性は高まっている。
[毎日新聞7月6日] ( 2003-07-06-21:38 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030707k0000m040071002c.html