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あっせん収賄罪など4つの事件に問われている鈴木宗男衆院議員(55)(公判中)の逮捕から、19日で1年となった。
今も東京・小菅の東京拘置所に拘置され、拘束期間は汚職事件で逮捕された国会議員の最長記録を更新中。弁護側は近く3度目の保釈を請求する予定で、遅くとも秋には保釈される可能性が高い。
地元には「与えられた立場で汗を流す」と電報を打ち、支持者との関係を保つが、公判では、わいろ提供を認める贈賄側の証言が相次ぎ、窮地に立たされている。
これまで2回の保釈請求に対し、東京地裁はいずれも却下した。「証拠隠滅の恐れがある」と判断したとみられる。外部との接見も、弁護人と秘書1人を除いて禁止されたままだ。
それでも、月2回のペースで公判に姿を見せる鈴木被告は、いたって元気な様子。昨年11月の初公判で「刑事責任を問われるべきものではない」と無罪を主張して以来、“ムネオ節”は影を潜めているが、いつもワイシャツのボタンをきちんと留めて出廷、検察側証人の言葉に耳を傾け、熱心にメモを取っている。関係者によると、拘置所内では一時期、腕立て伏せなどをして体を鍛えていたという。
しかし、検察側の立証が進むにつれ、旗色は悪くなっている。あっせん収賄事件では、贈賄側の製材会社社長が「林野庁への働きかけをお願いし、わいろを渡した」と、贈賄工作を涙ながらに詳述。北海道開発局を舞台にした受託収賄事件でも、共犯で起訴された政策秘書の公判で、贈賄側の建設会社会長が検察側の主張通り、資金提供を認めた。
検察側は7月から、鈴木被告自身の公判でも受託収賄事件の立証に入る方針。保釈は、この事件での検察側立証がヤマを越えてからとみられるが、弁護側は「逮捕後1年」を機に3度目の請求を行う方針だ。
現職時に逮捕され、1年以上身柄を拘束された国会議員には、オレンジ共済事件で詐欺罪に問われた友部達夫・元参院議員(保釈されず、実刑確定)と、2信組事件で背任罪などに問われ上告中の山口敏夫・元労相(388日)らがいるが、汚職事件では鈴木被告が最長。
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一方、地元・北海道では「保釈後」をにらんだ動きも出ている。
今月11日、根室市で開かれた市主催のイベントで、「迷惑をかけて申し訳ない。与えられた立場で、汗を流す所存です」という拘置所の鈴木被告から送られた祝電が読み上げられた。
前日の10日には、釧路市のホテルで「鈴木宗男後援会」が半年ぶりに開かれた。席上、保釈中の公設第1秘書・宮野明被告(55)(公判中)から、「毎日、腹筋で体を鍛えているそうです」などと鈴木被告の近況が報告され、次期衆院選での対応を協議したともいわれる。
地元では、「上京する際には必ず鈴木事務所も訪れて陳情書を届ける」(伊東良孝釧路市長)という自治体や経済団体関係者は今も多く、不景気に苦しむ根室地域では“鈴木待望論”が強い。
(2003/6/19/15:27 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20030619i105.htm