現在地 HOME > 掲示板 > 日本の事件5 > 137.html ★阿修羅♪ |
|
宮内庁信用組合で発覚した使途不明金問題で、13年間に総額3億4400万円を着服していたとされる店長兼総務課長(56)。勤続40年のベテラン課長は「競馬などに使った」と話しており、同信組は課長を業務上横領容疑で警視庁に告訴する。警視庁職員信用組合との対等合併をブチ壊し、伝統ある宮内庁信組を解散に追い込み、夜逃げ同然で姿を消したギャンブル課長の評判は−。
「課長は高校卒業後、同信組入りし、40年近く勤務していた。人柄がよく、内部に悪いウワサは全くない。職員のほとんどは同情的です」(宮内庁関係者)
千葉県内の課長宅は、某駅から徒歩10分の住宅街にある。昭和54年から木造2階建ての住居に、妻と長女、二女の4人で生活している。
住民の話によれば、「身長は165センチ程度で中肉」。メガネをかけており、元TBSアナでタレントの鈴木史朗さんに似ているという。
付近の男性が「競馬のケの字も知らないような、まじめ一筋の男。横領など考えられない」と話せば、主婦も「仕事熱心で毎朝7時前に出勤、帰宅は夜10時過ぎ。礼儀正しい方で信じられない」と驚く。
だが、別の主婦は「最近、服装が派手になっていた」と証言、競馬との“接点”も注目する。
「以前は地味な服装でしたが、この数年は赤シャツに貴金属をつけるなど急に雰囲気が変わった。土日はいつも朝から車で出かけていましたが、中山競馬場に通っていたのかしら。車なら、ここから10分ですから」
現在、課長宅の窓は雨戸で閉ざされ、インターホンにも反応がない。電話も通じない…。
問題が明るみに出た直後の先週末、課長一家はこつ然と姿を消してしまったのだ。
「6日未明、白い大きなポリ袋に入れた荷物を次々と車に詰め込んでいました。早朝6時ごろに白と黒の2台の車で出かけて以来、家は真っ暗なまま。慌ただしい様子はまるで夜逃げでした」(近所の住民)
逃げ脚の早かった課長だが、着服の手口は驚くほど単純だった。
同信組(組合員約1540人、預金残高約50億円)は皇居内の宮内庁1階にある本店だけで、窓口業務は課長を含む数人が担当。この時代に、業務はいまだに電算化されず、入出金処理は手作業で行われる。
課長は預金の伝票処理や帳簿記入を1人で仕切っており、「旧式の処理を悪用、現金を抜き取る手口で着服を繰り返したようだ」(関係者)。
同信組の調査に対し、課長は「金は競馬などのギャンブルに使った」と証言。着服は約13年、3億4400万円に上ることが判明した。
そもそも、今回の問題は、警視庁職員信用組合(警信)との合併過程で発覚した。
5月下旬に行われた帳簿整理で明らかになったわけだが、課長は今月2日付での合併が合意された後も、「健全経営で合併は必要ない」と組合員らに電話をかけ、「合併阻止を画策し、幹部から注意を受けていた」(関係者)。
同信組の組合長、羽毛田信吾・宮内庁次長は11日夕、皇居内で会見し、「チェック体制が不十分でこのような事態を招いた」と初めて謝罪し、「近日中に(課長を)警視庁に告訴し、懲戒処分にする」と話した。
警信と予定していた対等合併の中止も同日、正式決定し、同信組は解散、7月28日には警信に預金などすべての事業を譲渡することになった。
着服の発覚を恐れ、「伝統ある宮内庁信組の名を残すべき」とも主張した課長。結局、大正10年に設立された同信組を解散に追い込み、「伝統ある宮内庁信組」の名を消したのは、課長自身だったようだ。
ZAKZAK 2003/06/12
http://www.zakzak.co.jp/top/t-2003_06/2t2003061204.html