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06/02 16:33 安全人質「墨子」はどこ? 時効間近の新幹線転覆未 社会73
岐阜県関ケ原町の東海道新幹線で一九九三年、レールにワイヤロ
ープが巻き付けられた事件は十日で発生から十年。岐阜県警は電車
汽車転覆未遂容疑で捜査しているが、犯行声明文で古代中国の思想
家、墨子の名をかたった犯人像や動機を絞り切れぬまま、時効が一
週間後に迫った。
一列車に約千三百人を乗せて疾走する新幹線。「転覆なら未曽有
の事態だった」と捜査幹部は肝を冷やす。沿線では妨害事件が相次
ぎ、関係者は「犯人逮捕こそ最大の抑止力だ」(葛西敬之・JR東
海社長)と捜査の行方に気をもんでいる。
事件の発覚は九三年六月十日未明。関ケ原町の上り線で、点検中
の作業員が散乱したワイヤロープ数本を見つけた。
何者かが下り線側の防護フェンスを破って線路に侵入、片方のレ
ール下の砂利を掘り、長さ約十一メートル、直径約一センチのワイ
ヤを何重にも束ね、レールに巻き付け、留め金で固定した。しかし
、通過列車は車輪でワイヤを切断しただけで済んだ。
名神高速道路沿いの現場に近づくには、車一台がやっと通る細い
道をたどる必要があり、県警は、地形などを周到に調べた計画的犯
行とみる。
現場近くの草むらでは「悪得(徳)政治蚊(家)共(ども)因果
応報じゃ」と当時の政治を批判する手書きの声明文が見つかった。
二カ月後、滋賀県彦根市の下り線で「のぞみ」がチェーンを切断、
緊急停車するが、その現場にも同じ筆跡の声明文が残されていた。
九八年四月には、関ケ原町の現場からわずか三百メートル東の下
り線でレールを固定するボルトが引き抜かれ、二○○○年四月、「
墨子」を名乗り五億円を要求する脅迫状がJR東海に届いた。
岐阜県警は、四件とも同一人物が関与した可能性があるとみてい
るが、新幹線ばかりを狙う犯人の意図をつかめずにいる。
(了) 030602 1633
[2003-06-02-16:33]
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