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http://www.kahoku.co.jp/news/2003/08/20030819t13024.htm
7月26日の宮城県連続地震は、地下の2枚の断層が同時に動いて起きた可能性が高いことが18日、東京・九段南の九段第二合同庁舎で開かれた地震予知連絡会で報告された。当初は、ほぼ南北に走る「旭山撓曲(とうきょく)」(宮城県河南町―鳴瀬町、約10キロ)の下に隠れている1枚の断層の活動によるとみられていたが、「前震―本震―余震」と続いたのは、異なる断層が重なった構造になっていたためだったとしている。
東北大大学院理学研究科地震・噴火予知研究観測センターの海野徳仁・助教授は余震の分布から、撓曲下で断層は「南側」と「北側」の二つに分かれている可能性を指摘した。
さらに気象庁、防災科学技術研究所の担当者らは「南側」が北東―南西方向、「北側」が北西―南東方向に向いていると予測。南側で割れ始めた(前震、本震)後、北側の河南町の浅いところに活動域が移動し、余震が起きたとしている。
また、海野助教授は、次の宮城県沖地震を起こす原因となるプレート境界の「固着域」から今回の震源近くに、ひずみが大きく押し寄せていたという調査結果を報告した。
さらに過去の地震状況から、水分の多い軟弱地盤の宮城県内では、大きな地震になりやすいと指摘した。
終了後、記者会見した大竹政和会長(東北大名誉教授)は、宮城県沖地震との関連について「はっきりとした因果関係はないが、今回の地震がひずみが大きい地点で発生したことを考えれば、(大規模地震が)刻一刻と近づいている状況を表している」との認識を示した。
連絡会は国土地理院院長の私的諮問機関で、国立大や国の研究機関、関係省庁の専門家で構成され、大規模な地震調査や予知などの研究をしている。
◎震源近い三角点、最大15センチずれる
国土地理院(茨城県つくば市)は18日、7月の宮城県連続地震の影響で、震源地近くで緯度経度の指標となる三角点が水平方向に最大15センチ、標高を測るための水準点は上下方向に最大14.4センチ移動したと発表した。
宮城県矢本町にある衛星利用測位システム(GPS)の基準点が今回の地震の影響で南東方向に約16センチずれていたのを受け、地理院が震源地近くの三角点21カ所、水準点54カ所などを現地で再測量した。
地理院の白井康友測地第三課長は「震源地付近で地盤がどのように移動したのかを解析するデータとして、地震予知などに役立ててほしい」と話している。
2003年08月18日月曜日