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http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030807k0000m040155000c.html
北海道南東沖の千島海溝で、マグニチュード(M)8・5クラスの巨大地震が約500年周期で発生していたことが、独立行政法人、産業技術総合研究所などの地質調査で分かった。約100年周期で起きる根室沖と十勝沖の地震が連動して発生したとみられ、北海道の太平洋沿岸では海岸から内陸側に3キロ以上浸入する大津波も起きていた。最近では17世紀に発生したらしい。このような連動地震は今まで想定されておらず、地元自治体が作成する地域防災計画の見直しが迫られることになりそうだ。
大地震に伴って津波が押し寄せると、津波が運んできた砂の層が地上に堆積する。同研究所などが浜中町の霧多布湿原でボーリング調査したところ、海岸から内陸側3キロ以上にわたって続く津波の堆積層が5層見つかり、2500年間に5回の巨大津波が起きたことが分かった。
釧路市の春採湖でも、約7000年間かけて堆積した湖底から津波の堆積層が15層見つかり、約500年間隔で巨大津波が起きていたことが裏付けられた。
千島海溝では、太平洋プレートが陸側プレートの下へ沈み込んでいる。陸側プレートが、ひずみを解放しようとして跳ね上がるため、根室沖や十勝沖ではほぼ100年周期でM8クラスの大地震が起きている。
しかし、今回確認された堆積層は、十勝沖や根室沖の単独地震で起きる津波の浸水域をはるかに上回った。同研究所が、両地震が同時に起きたと仮定し、コンピューターで計算したところ、実際の堆積層の分布とよく一致した。このため、約500年周期で十勝沖と根室沖の地震が連動すると結論付けた。
同研究所は近く、今回の調査で判明した津波の浸入状況を地図にまとめて公表し、防災計画の見直しに役立ててもらう。
成果は、7日付の英科学誌「ネイチャー」に掲載された。【中山信】
[毎日新聞8月7日] ( 2003-08-07-02:58 )