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http://www.shizushin.com/jisin/news03080501.html
東海地震で大きな被害が発生する恐れのある中心市街地の防災対策として、県はオフィスや店舗など一定規模以上の民間ビルの耐震化促進作戦を、本年度から本格的に展開する。低迷している耐震診断の実施率を、五年後には50%まで引き上げる数値目標を設定。公共建築物に比べて大きく遅れている民間建物の強化を進め、地震に強い市街地づくりを目指す考えだ。
平成七年施行の耐震改修促進法は、旧耐震基準(昭和五十六年五月以前)で建てられた三階建て以上・床面積千平方メートル以上の一定用途の建物を特定建築物と定め、所有者に耐震化の努力を求めている。県内には四千七百四十九棟の特定建築物があり、このうち民間分二千二百三十八棟を今回の作戦のターゲットとした。
これらはデパートやオフィスビル、映画館、娯楽施設など多くの人が集まる施設で、街区の中核を形成。地震で倒壊するなどした場合、多くの人命が失われるのに加え、緊急輸送路をふさいだり、火災の延焼を招いたりする恐れがあり、耐震化は防災上重要な課題となっている。
しかし、県建築安全推進室によると、七―十四年度に耐震診断を済ませたのは二千二百三十八棟のうちの二百五十棟にすぎず、実施率は11・2%にとどまっている。公共建築物が約七割で実施されているのに比べ、遅れが目立っている。
作戦では、十九年度までに千百十九棟の診断を行い、実施率を50%まで向上させると目標を掲げた。市町村や建築関係団体、地元商店街などと協力して出前の耐震化相談を開くほか、ビルの設計・施工業者を通じて所有者に診断実施を働き掛ける。診断費用の助成制度(県、市町村が各六分の一)の利用をPRし、国にも新たな補助制度の創設を要望する。
民間にとって、耐震補強に踏み切るには苦しい経済環境が続いているが、「まず診断を普及させることが第一歩」と県。実際に、診断済みの二百五十棟の約半分で改修や建て替えなどの改善が進んでいるため、作戦の効果に期待している。