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宮城県連続地震による住宅被害に関連して、浅野史郎宮城県知事は2日の記者会見で、被災者の住宅建て替え費用などを補助する県独自の「被災住宅再建支援金」を新設することを明らかにした。全・半壊住宅の建て替え、補修が対象で、補助の上限額は全壊が100万円、半壊は50万円。適用期間は2、3年を想定している。これを受けて、被害が大きかった矢本、河南、南郷など地元町は、県の支援金に町の補助金を上乗せする方向で検討を始めた。
地震に伴う住宅再建支援は、鳥取西部地震(2000年)で鳥取県が被災自治体と共同で、住宅建て替えに300万円を補助したケースがあるが、県単独での支援は全国初。全国知事会は7月、地震被害に伴う住宅再建を公費で支援する制度創設を決議しており、宮城県の制度はこれを先取りする。
宮城県の支援金対象者は、7月26日の地震で住宅が全壊か半壊した被災世帯。収入や年齢など制限条件はない。今回の地震では2日現在、318棟が全壊、1617棟が半壊している。
県は3日から被災町などの窓口で、支援金適用に向けた被災者の相談に応じる。補助希望の被災者については、県が住宅の損壊状況を調査して認定作業を進める。支援金は建て替えや改修後、被災者に支払われる。
予算は一般財源から拠出する。額は未定だが、10億円を超える規模になるとみられる。補正予算案を県議会9月定例会に提出する。
浅野史郎知事は「非常事態であり、県の財政負担が必要と判断した。外見は半壊でも住める状況にない住宅もあり、半壊でも全壊扱いにするケースもある」と述べた。
被災した地元町は、「県の支援金に補助金を加算する措置を講じたい。今後、補助額を検討する」(矢本町)などとし、被災者への手厚い支援を図る。
宮城県はまた、被災者生活再建支援法に基づく再建支援金の給付も実施することを決めた。住宅が全壊か半壊し、解体せざるを得なくなった世帯が対象。支給額は50万―100万円だが、年収額などに条件がある。
◎被害総額は80億円超す
宮城県災害対策本部が2日午後1時現在でまとめた宮城県連続地震の被害状況によると、被害総額は土木、産業関係を中心に新たな被害が確認され、前日に比べ約6億2000万円増の86億1900万円に達した。住宅被害も同比63棟増の8248棟で、公的施設や親類宅などに身を寄せる避難者はなお、481人に上っている。
被害額の主な内訳は、土木関係が43億6600万円、産業関係が32億3300万円。ともに被害額確定の見通しはまだ立たないという。
住宅被害は、全壊が318棟(前日比18棟増)、半壊が1617棟(19棟増)、1部損壊が6313棟(26棟増)。負傷者は前日と同じ648人。
[河北新報 2003年08月03日]
http://www.kahoku.co.jp/news/2003/08/20030803t13031.htm