現在地 HOME > 掲示板 > 地震・天文7 > 210.html ★阿修羅♪ |
|
http://www.shizushin.com/jisin/news03072903.html
東海地震の切迫度を「観測情報」「注意情報」「予知情報」の三段階で示す事前情報の新体系が二十八日、決まった。「これまでより分かりやすくなった」「早い対応が可能になる」など、防災関係者は評価し、効果に期待する。今後は情報を社会に的確に伝え、防災に結びつけられるかどうかがカギ。住民への啓発をどう進めるかなど、課題はまだ多い。
県防災局の杉山栄一局長は「従来の警戒宣言時より早い注意情報の段階で、防災行動ができるようになった。一時間でも二時間でも早くなれば、できることは相当ある」と話す。注意情報でどういう準備行動を始めるか、早急に検討を進め、「地域防災計画の改定を急ぎたい」としている。浜松市の鈴木利房市民生活部長兼防災監も「注意情報に対応した準備体制を取ることは、より実践型のきめ細かな対応につながる」と受け止める。
これまで警戒宣言の前段階で出すとされていた「解説情報」「観測情報」は平成十年に設けられたが、解説情報が二〇〇一年四月の最大震度5強を記録した県中部地震の際など四回あっただけで、観測情報は発表例がなかった。住民への浸透も不十分で、啓発に課題を残していた。
今回の改正の検討にもかかわった中央防災会議専門調査会委員の広井脩東大社会情報研究所教授は「新しい情報は国の対応とセットで定められ、名前も分かりやすくなった」とし、改正を住民周知の好機ととらえる。県防災情報室の小沢邦雄室長も「注意情報は名前からも意味付けがはっきりし、理解されやすいのでは」とみる。ただ、「新しい情報体系の想定通り事態が進まないケースもあることも、しっかり県民に説明しなくてはと思っている」として、必ずしもスムーズに予知ができるとは限らないことも強調する。
住民啓発には自主防災組織の果たす力も大きい。県自主防災活動推進委員長の加藤美百合さん(下田市)は「自主防内に知識と意欲を持った人材をどれだけ増やせるかが大事」と語り、行政には「情報に応じた行動の目安をきちっと示し、住民の対応を支援してほしい」と望んでいる。