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宮城県北部を中心とした東北地方の地震の震源との指摘がある断層「旭山撓曲(とうきょく)」が、地震を起こす活断層の可能性があると、21年前の旧通産省地質調査所の研究報告書で指摘されていたことが27日、分かった。旭山撓曲は大地震を起こした痕跡が不明りょうなため活断層と断定されていないが、報告書を書いた一人の寒川旭・産業技術総合研究所主任研究員は「認定が難しい活断層は全国に数多い。防災上、調査のあり方を考える必要がある」と話している。
旭山撓曲は、宮城県石巻市の西側を南北方向に走っている。「撓曲」とは、地下の断層の活動で地層が一方に傾いている状態のことをいう。
寒川主任研究員らは80年、宮城県の松島地域で、地質図を作製するために周辺の地層を調査。その際、山肌で幅3メートルの堆積(たいせき)層が長さ約30メートルにわたって東に傾いて下がっているのを見つけた。堆積層の東西の高低差は10〜20メートルで、複数の小さな断層があった。寒川主任研究員は、長い周期で地震が発生し続け、徐々に傾き高低差ができたと判断、82年に地質図に添付する説明書に活断層の可能性を記した。
寒川主任研究員は「調査当時は活動が続いている確証は見つからなかったが、知られていない断層だったため、注意を促す意味で活断層の可能性を指摘した」と話している。【今西拓人】
[毎日新聞7月28日] ( 2003-07-28-03:41 )