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http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20030722/eve_____sya_____004.shtml
日本アルプスのほぼ全域が、年間最大五ミリのペースで沈降していることが、国土地理院の衛星利用測位システム(GPS)観測で二十二日までに分かった。
一帯は地殻変動で東西から押されているため、本来なら徐々に盛り上がるはず。沈降は、数年だけの短期的な現象なのか、地殻活動が変化を起こしているのか−。謎の沈降に、研究者も首をひねっている。
地理院は、全国約千二百カ所に配備したGPS観測網で地殻変動を観測している。
村上亮総括研究官らは、一九九六年から六年間のデータを使い、列島各地の高さの変化を調べた。
その結果、長野、新潟、富山、岐阜、山梨、静岡県にまたがる北、中央、南アルプスの一帯が徐々に沈んでいることが、初めて判明した。沈降は、最大で年間約五ミリだった。従来の水準測量は、主要道路に沿って高さを測ってきた。しかし、その方法では広い山岳地帯全体の変化をとらえきれないため、沈降が分からなかったらしい。
GPS観測では、全国のほかの場所でも沈降や隆起が検出された。しかし、いずれもプレートの動きなどの地殻変動や地下水のくみ上げが原因と考えられ、従来の水準測量が示していた変動と矛盾はなかった。日本アルプスの沈降だけが、説明できない現象として浮かび上がった。
村上さんは「GPS観測点は山腹やふもとにあるので、山頂が沈んでいるかどうかは分からない。精密観測により初めて分かった謎の現象で、データを集めて地下の動きを解明したい」と話している。