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日中韓の「脱Windows計画」にMicrosoftが異議
http://www.zdnet.co.jp/news/0309/08/xert_asia.html
Windowsの代替としてLinuxベースのOSを提案する日中韓政府の動きに対し、
Microsoftが「勝者は市場が決めるものであり、政府が決めるべきではな
い」と異議を表明。(ロイター)
Microsoftは9月5日、日本、中国、韓国によるWindows代替OS開発計画は、
公正な競争に対して問題を生じる可能性があると語った。
世界第2位の経済大国である日本は、先日行なわれた日中韓経済貿易大
臣会合で、無償で複製・修正が可能性なLinuxなどのOSを基盤とした安価
かつ信頼性のあるオープンソースOSを開発するための提案を行なった。
これについて、Microsoftの東京支社でアジア政策問題ディレクターを
務めるトム・ロバートソン氏は、Reutersの電話取材に対し「当社として
は、ソフト業界の勝者が誰であるかは市場が決めるものだと考えている」
と語った。
「政府が勝者を決める立場にあってはならない」と同氏は主張した。
ロバートソン氏によれば、Microsoftはソフトのセキュリティ、標準、
開発に関し、日本政府と「オープンで直接的なコミュニケーションライン」
を確立しているという。
日本のコンピュータ・家電産業(ソニー、松下電器、NECなど世界的な
大企業を含む)は、MicrosoftがPC・エレクトロニクス業界に与える影響
が強すぎるとの考えから、長い間Windowsに代わるOSを追求してきた。
日本の報道機関は、日本政府はこのプロジェクトに10億円を投じるとと
もに、国内エレクトロニクスメーカー各社が参加するオープンソースフォ
ーラムの設立を支援すると報じた。
しかし平沼赳夫経済産業相は、カンボジアの首都プノンペンで開催され
たASEANプラス3の日中韓経済貿易大臣会合で、Microsoft製ソフトのセキ
ュリティに対する懸念を示し、これまでとは異なる方針を表明した。
同大臣は、最近話題になったSlammerやMSBlast(Blaster)ワームによ
るWindowsベースのソフトへの攻撃に言及し、「新しく、異なるソフトコ
ードの追求」が有用だと報道陣に伝えた。
Microsoftのロバートソン氏は、セキュリティはどこの国の政府や消費
者にとっても懸念事項であり、業界全体にとっての問題でもあると主張し
ている。
「特定のソフトメーカーやソフト(標準)を名指ししてもどうにもなら
ない」と同氏。
ロバートソン氏によれば、Microsoftでは、政府向けソースコード開示
プログラム「Government Security Program」(GSP)への日本政府の参加
を働きかけているという。GSPは、各国政府や国際組織にMicrosoft製品の
ソースコード(プログラムの基盤)へのアクセスを許可するプログラム。
中国と台湾政府は既に同プログラムに加入済みで、このほかオーストラ
リア、英国、ロシアの各国政府と北大西洋条約機構(NATO)が参加してい
る。
今年1月に立ち上げられたGSPは、Microsoft製ソフトのソースコードを
開示し、セキュリティに関する技術的なアドバイスを提供することで、同
社製品の信頼性とセキュリティに対する政府の懸念に対処することが狙い
だ。
ロバートソン氏は、「このプログラム(GSP)について日本政府と話し
合っているところ」であり、「彼らには是非これに参加してもらいたい」
と話している。
日中韓のオープンソースプロジェクトが国際貿易上の問題となる可能性
はあるかとの質問に対し、元米通商代表のロバートソン氏は、いかなる行
動も判断するには時期尚早だとしている。
「まずは政府がどのように行動するかを監察し、それが保護貿易上の問
題であるかどうかを見極める必要がある。いかなる貿易関連の問題につい
ても、MicrosoftはITコミュニティの仲間たちのアドバイスを参考にする
つもりだ」(ロバートソン氏)
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[シアトル 5日 ロイター]