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http://www.asahi.com/business/update/0904/002.html
日本の大手半導体メーカー10社が設立した共同開発会社が、携帯電話向け高性能半導体の設計で世界最大手の英国企業と技術提携することで合意した。4日発表する。日本が得意とする超微細加工の製造技術を英企業に提供し、超小型で高性能な次世代半導体をつくる。新技術は今後、国内外のメーカーにも提供し、高機能半導体の製造技術の国際標準化を狙う。米インテルなど米国勢が主導権を握っている最先端の半導体分野で「日の丸半導体」の復活をかける。
提携するのは、昨年7月に経済産業省主導で設立され、東芝やNECエレクトロニクスなど国内大手が共同出資する「先端SoC基盤技術開発(ASPLA)」と、英半導体開発会社アーム社。アーム社が設計した携帯電話を制御するCPU(中央演算処理装置)を、ASPLAが開発した製造技術を使って試作し、11月上旬までに製品化するめどをつける。
ASPLA独自開発の製造技術は、回路線幅が90ナノメートル(ナノは10億分の1)の超微細な半導体を、300ミリの大型ウエハー(基板)で大量生産する技術。この技術を使えば、半導体のチップ面積を現在最小のものよりさらに半分に小型化でき、消費電力は大幅に低下、データ処理速度も速くなる。小型で使用時間が長い携帯電話などが開発できる。
世界最大手の米インテルも今年後半に300ミリで90ナノの製品を量産化する予定で、世界の大手各社が開発を急いでおり、ASPLAは先手を打ちたい考え。
アーム社は、ゲーム機や家電の頭脳部にあたるCPUを設計し、半導体メーカーに製造権や販売権を売っている。携帯電話向けでは世界シェア(市場占有率)約8割を握る。ASPLAで試作するのは携帯電話向けの中でも主力製品。開発が成功すれば、ほかの製品でもASPLAの技術を使って新製品を開発する方針だ。
半導体業界で日本勢は90年代初めまで世界シェアの50%を握り、首位に立っていた。だがその後はシェアが低下、最近では30%以下に低迷している。主力製品だったメモリーのDRAMで韓国勢などに抜かれ、高性能半導体でも米国勢に引き離された。官民一体でASPLAなどを立ち上げて巻き返しを図っている。
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<ASPLA> 次世代半導体の製造技術を開発する国内大手10社の共同出資会社。資本金18億5000万円、本社・神奈川県相模原市。東芝、NECエレクトロニクス、ルネサス テクノロジ(日立製作所と三菱電機の共同出資会社)、富士通、松下電器産業の主要5社の技術を核に開発する。製造装置は経済産業省の外郭団体が315億円で買い上げたものを使う。 (09/04 03:19)