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「電磁波過敏症」訴えるデータ 北里研究所など実験 脳の血流量が変動
読売9月2日
携帯電話などから出るごくわずかな電波でも、頭痛やめまいなど「電磁
波過敏症」という症状が表れることをうかがわせる実験結果がこのほどま
とまった。結果を発表した市民団体などは、原因不明と片づけられてきた
問題の解明につなげたいと話している。
実験を行ったのは、北里研究所・臨床環境医学センター(東京)と市民
団体の日本子孫基金(同)。
電磁波過敏症の自覚症状を訴えている人と健常者のボランティアそれぞ
れ五人を対象に、安静時と、16ヘルツ〜1メガヘルツの微量の電磁波を
5分間づつ発生させた時の脳の血流量の変動を調べた。
心理的な影響を避けるため、いつ電磁波を発生させるかは被験者に知ら
せなかった。その結果、電磁波を発生させた際、健常者は1人を除いて血
流量の変動がどの周波数でも5分間の平均で5%以内と安静時と変わらな
かった。自覚症状のある人の血流量は、5人全員がいずれかの周波数で平
均20%以上の変動を示した。1メガヘルツの電磁波で平均40%以上変
動した人もいるなど、安静時と比べて著しい変動があった。
人の体は通常、脳の血流量を一定に保つよう調整されているが、それが
乱れると頭痛などの原因となるため、「電磁波の影響を受けたと考えられ
る」と、同センター部長の坂部貢さんは言う。
同センターは昨年4月、国内で初めて電磁波外来を設けた。「そばに高
圧変電所があるマンションに引っ越したら眠れなくなった」「電子レンジ
やパソコンを使うと頭やのどが痛くなる」と訴えて訪れる人が相次いでい
る。「調査した人の数は少ないが、これまで気のせいなどと片づけられて
きた電磁波過敏症を調べる手がかりになると思う」と話す。この結果につ
いて総務省電波環境課は「世界各国で50年以上に及ぶ研究成果があるが、
現時点では、微弱な電磁波が健康に悪影響を及ぼすという確固たる証拠は
認められない」としている。
しかし、「危ない電磁波から身を守る本」(コモンズ)を出した日本子
孫基金の植田武智さんは「いま大きな問題になっている化学物質過敏症も、
当初はごく微量の化学物質は健康への影響はないと言われた。きちんとし
た調査を求めていきたい」と訴える。