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(回答先: 言霊(ことだま) 投稿者 黄色い人 日時 2003 年 8 月 12 日 05:15:15)
黄色い人さん,はじめまして
レスありがとうございます.予期してなかったので,とてもうれしいです.
私自身も「この問題」が「霊性の問題」を通過することなしに最終的に解かれること
はないだろうと考えています(今直ちにそれに着手するのは我々の力量からしても
ほとんど無謀とも思えますが).私も言葉は言葉自身の力(言葉に宿る力),つまり
それ自身を実現しようとする力を持っているとうすうす感じています.
私は経済活動は一種のコミュニケーションであり,通貨システムはメディアに他なら
ないと考えていますが,通貨システム(特に共同的マネタリシステム)と言語的・映像
的メディアの大きな相違点は通貨は回収可能であるが,言葉はそうではないというと
ころにあります.(もしかすると,共同的マネタリシステムでは通貨は廃棄物のように
回収されるかもしれません,あるいは時限的に消滅する.) もちろん,不良出版物の
リコールとか場合によっては政府による発行禁止・焚書などのこともありますが,そ
の言葉が言葉の真の力を持つ限り,言葉を回収することは原理的に不可能です.
ある人間の脳髄に宿った観念が外にもれ出ることを防止するのは,その人間を殺害
する以外の方法ではほとんど不可能です(監獄に収監するというのも一つですが).
しかも一旦外部に漏れ出てしまった観念は空気を媒介にして容易かつ速やかに伝染・
伝播します.子どもたちの間で共有される奇妙な幻想,たとえば<口裂け女>が口
コミというローテク通信路を使って全国的に普及するのに何日間を要したでしょう?
聖書には「父なる神やキリストに対する罪は赦されるが、聖霊に対する罪は赦されな
い」とあります.私の解釈では「聖霊に対する罪」とはメディアつまり「言葉の霊性」を
冒す行為に当ります.熱力学の第2法則ではこれを「エントロピーは不可逆的に増大
する」と表現します.「散らばった子羊を呼び戻すこと」は神にすら難しい難事業です.
(悪貨は良貨を駆逐するという経済学的命題はここでも妥当します.2チャンネルに
おける荒らしなどは既にかなりこれに近いものです.政治的テロリズムとメディアコン
トロールは彼らが駆り出す戦車の両輪です.)
上の方でエンセンさんが,スカルアンドボーンズについての記事を投稿されています.
阿修羅とこれら秘密結社を比較するというのは余り穏当ではないと思われるかもしれ
ませんが,似ている点が無くもありません.阿修羅のメンバーはお互いに現実世界で
はまったく接触を持ちませんが,インタネットという仮想空間上である濃密な時間を共
有しています.理想的に組織された諜報機関では自分の上位にいるただ一人のメン
バーを知る以外他のメンバーの行動についてはまったく知らされません.阿修羅とい
う仮想的コミューンとスカルアンドボーンズなどの秘密結社との相違点がどこにある
かを考えるのも意味があると思います.「言葉の霊性」が指標となるような気もします.
英治