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http://sentan.nikkeibp.co.jp/pm/20030901_.htm
公立学校共済組合近畿中央病院近畿中央病院では、現在、3種類の薬物代謝酵素の遺伝子多型解析を院内で行い、患者の薬物療法に役立てていることが、このほど明らかになった。
同病院が解析しているのは、N-アセチルトランスフェラーゼ2(NAT-2)、チオプリンS-メチルトランスフェラーゼ(TPMT)、チトクロムP450(CYP2C9、CYP2C19)の3種類の遺伝子多型。
これは、8月29日に開催された個の医療サイト開設記念講演会で、同病院病院長の鈴木友和氏が発表したもの。
鈴木氏は、近畿中央病院の病院長に、98年4月に就任。病院長就任後、日常診療に薬理遺伝学を役立てるため、遺伝子診療センターを設立した。同病院では、同遺伝子診療センターを中心として、患者の薬物代謝酵素遺伝子の多型解析を行い、薬剤の副作用予防を開始している。実際の遺伝子多型解析は、PCR法を用いて、病院内で行っているという。
現在、薬物代謝酵素の遺伝子多型の検査は、保険診療となっていない。そのため、解析コストは誰が負担しているのかという質問に対して、鈴木氏は、「一つの遺伝子多型解析に必要なコストは700円程度。病院が負担できる額だと思っている」と回答した。
鈴木氏は、「エビデンスに基づき、医療の標準化が進んでいるが、遺伝子多型の差など、患者の個性に応じた個別療法と組み合わせ、補完し合うことが、今後の医療として重要なのでは」と、個人の遺伝情報を利用したゲノム医療の役割を語った。
質疑応答では患者の声も
講演後の質疑応答では、近畿中央病院に患者として関係したことがあるという聴講者から、「遺伝子多型解析の結果報告書に、『変異』という言葉が使われているため、ドキッとしたことがある。『変異』ではなく、『多型』という言葉を使った方がいいのでは」と、説明文書に関するコメントがあった。
鈴木氏は、「ありがたい指摘です」と、患者の視点を医療現場の改善につなぐ姿勢を示した。(小板橋律子)