★阿修羅♪ 現在地 HOME > 掲示板 > 不安と不健康5 > 423.html
 ★阿修羅♪
次へ 前へ
O169は毒素原性大腸菌に分類されますね。
http://www.asyura.com/0306/health5/msg/423.html
投稿者 シジミ 日時 2003 年 8 月 15 日 23:21:06:1VmSkkGasXps6

(回答先: <食中毒>原因はO169 秋田の東北中学校バスケ大会 (毎日新聞) 投稿者 エンセン 日時 2003 年 8 月 15 日 19:44:55)

大腸菌(Eshcherichia coli)
http://micro.fhw.oka-pu.ac.jp/microbiology/g-negative/E_coli/E_coli-index.html

下痢原性大腸菌
--------------------------------------------------------------------------------
 通常大腸菌はヒトを含むすべての哺乳動物の腸管内とくに大腸内に生息しており,その大半はヒト動物に害を与えない.しかし,一部にはヒトや動物の下痢の原因菌となる大腸菌ある.このように下痢の原因となる大腸菌(下痢原性大腸菌,病原性大腸菌)は現在、毒素原性大腸菌(Enterotoxigenic E. coli,ETEC)、腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic E. coli, EHEC)、腸管付着性大腸菌(Enteroadherent E. coli,EAEC)、腸管侵入性大腸菌(Enteroinvasive E. coli), EAEC、腸管凝集性大腸菌(Enteroaggregative E. coli,EAggEC), 腸管病原性大腸菌(Enteropathgenic E. coli,EPEC)6種に分類されている.食中毒菌として特に重要なものはETECとEHECである。
--------------------------------------------------------------------------------

毒素原性大腸菌(Enterotoxigenic E. coli,ETEC)
  ETECは熱帯,亜熱帯を中心とし,おもに発展途上国では広く見られる下痢原因菌で小児の下痢の原因菌として重要視されています. 先進国では発展途上国に旅行した時に罹る旅行者下痢症の主役と言われてきました. しかし、日本でも集団食中毒事例が報告されており警戒すべき菌の一つでもあるのです. ETECはもともつブタやウシの下痢症の菌としてみつかり,その後,ヒトの小児下痢の原因菌としても同じようなものがあることが見出されました.

定着因子
毒素原性大腸菌は線毛性の定着因子を持ち,これを介して腸管粘膜上皮細胞に付着し,粘膜上皮上で増殖し毒素を産生し,この毒素が粘膜上皮に作用して下痢を起します.定着因子の発見はブタ由来菌から見つかったK88抗原で,その後,家畜由来かぶから別の定着因子がみいだされました.この後,ヒトでもETECが見出され,家畜由来の定着因子とは異なる定着因子(CFA)が見出されました.動物では定着因子ワクチンがある程度の効果があることが証明され撒いたが,ヒトに対するワクチンはまだ実用化されていません.
毒素
ETECの特徴は下痢を起こす毒素(=腸管毒、エンテロトキシン)を産生することです.このエンテロトキシンはコレラ毒素とほとんど同じタンパク毒素で易熱性エンテロトキシン(LT,60℃10分で失活,分子量86,000)と呼ばれている毒素とペプチドで耐熱性のエンテロトキシン(ST,100℃30分でも失活しない,分子量2,000)のどちらか一方または両方を産生します.LTはヒト由来株のLTh以外にブタ由来株からのものLTpもあります.STにはSTIとSTIIが存在します.さらにヒト由来のSThとSTpが存在しています.活性はSTのC末端側に存在します.粘膜上皮細胞のアデニル酸シクラーゼを活性化し,STはグアニル酸シクラーゼを活性化し,それぞれcAMP, cGMPレベルを上昇さます.cAMP,cGMPレベルの上昇によって,その後何らかの機構で膜のイオン輸送系に影響をあたえ,電解質の管腔内へ分泌され,それに伴なって水分の流出を招き,下痢をおこすと考えら得ています. 毒素産生能,定着因子ともプラスミドに支配されて,接合で伝達されます.
臨床症状
主症状はコレラと似て激しい水溶性下痢ですが,腹痛は軽度で発熱もまれです.下痢便は激しい水様性から軟便まで様々ですが,血液を混じるようなことは通常ありません.コレラよりも下痢の期間も短いのが一般的です. ETECによる下痢は,大人の場合致死的ではありませんが発展途上国では下痢による脱水のために幼若年齢層の死亡の重要な原因になっています.感染の多くは水を介しておこり,日本では下痢原性大腸菌によっておこる発生事例のほとんどがETECによるものです.
--------------------------------------------------------------------------------

腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic E. coli, EHEC)
 出血性大腸炎や溶血性尿毒症症候群を起こします.出血性大腸炎では血便と激しい腹痛が中心で,典型的な例では水様便に血液を混じっていて,やがて鮮血便になりますが,便中に白血球は赤痢やEIECのようには見られません.

 血清型分類でO157:H7に代表されるEHECは強力な毒素を産生する大腸菌で,腸管中で,赤痢菌のなかでも最も強力な志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae type A)が産生する志賀毒素と類似するvero毒素(VT)を産生します.病状の原因の多くはこのVTによるものであると考えられているのです。志賀毒素は多くのタンパク毒素がそうであるように分子量約30,000のAサブユニットと分子量4,000〜7,000のBサブユニットの2種類のサブユニットから構成されている.VTは志賀毒素と同一の毒素(VT1,SLT-I)と、相同性が約60%の毒素(VT2, SLT-II)が存在し、O157:H7は両者を産生する株が比較的多い。遺伝学的研究からVTの遺伝子は溶原化したバクテリオ・ファージにコードされていることがわかった。  EHECによる急性期症状は,VTによる腸管組織の破壊にともなう激しい出血性下痢である.EHECによる出血性下痢患者,特に乳幼児では,その10%内外が溶血尿症(HUS)に移行することが多い.HUSの予後は悪く,長期に渡り腎機能の低下をもたらす.比較的年齢の高い子供ではHUSと同時に,発熱および神経症状を伴う場合があり,血小板減少性紫斑病(TTP)を併発する場合がある.この場合,脳出血等で致死率は50%にも上る.

腸管出血性大腸菌の詳細


--------------------------------------------------------------------------------

腸管(組織)侵入性大腸菌(Enteroinvasive E. coli, EIEC)
 赤痢菌に臨床的に近縁な大腸菌で腸管粘膜に侵襲性を持ち血性便,発熱が主症状で赤痢様の下痢を起こします.感染部位は大腸で激しい腹痛を伴い血液が混じった血便が出て,その便中には白血球が含まれていることがあり,赤痢菌と臨床的に区別しがたいところがあります.この感染症では大腸の粘膜上皮細胞に菌は侵入増殖し,隣接する上皮細胞へ広がり潰瘍を起こします.赤痢菌と類似する侵入に必要な遺伝子をコードした巨大プラスミドをもっています.少数の菌でも発症することが多くあります.潜伏期間ははっきりとはしないが,12-48時間とおもわれ,下痢,発熱,腹痛を起し,ひどいときには粘血便などの症状がみられます.細菌学的には赤痢菌に類似し運動性は少なく,乳糖非または遅分解でガスを産生しないものあります.発展途上国,東欧諸国に多く見られます.O28ac,O112ac, O124などの血清型に多く見られます.
--------------------------------------------------------------------------------

腸管付着性大腸菌(Enteroadherent E. coli,EAEC)

--------------------------------------------------------------------------------

腸管凝集性大腸菌(Enteroaggregative E. coli,EAggEC, EAEC)
 比較的新しい菌群の下痢原性大腸菌です.発展途上国での下痢症,特に小児の下痢と関係が有るとされています.症状はEPECによる下痢症に類似し,腹痛,粘液を含む水様性下痢です.Hep-2細胞やガラス面に積みレンガ状の凝集をする特徴があります.菌の付着はAAF線毛が行い,凝集性接着を示します.
--------------------------------------------------------------------------------

腸管病原性大腸菌(Enteropathgenic E. coli,EPEC)
 小児特に乳幼児による発生頻度が高く,乳幼児では少量の菌で発症し急性腸炎を引き起こします.また下痢症,特に持続性下痢の原因菌で腸管粘膜への侵入はおこさず小腸粘膜上で増殖をサルモネラ様の腸炎を起こします.腹痛,発熱,下痢をともなう急性胃腸炎で,便に粘液が含まれるが,血液が混じることはありません.潜伏期間は2-6日で,小学校以上の者に発症することは多くはありません.感染部位は小腸で他の臓器に広がることはありません.また侵襲性もありません.侵襲性や毒素産生がありません.血清型別以外にマーカーがありませんでした.この菌はHep-2細胞(ヒト喉頭ガン由来細胞)に付着する性質があり,細胞の陥没を引き起こします.O55やO111など特定の血清型に属する場合が多い.束形成性線毛(BNF)によって初期接着し,Intiminという物質を使って上皮細胞に影響を及ぼしアクチン,ミオシンをリン酸化し,細胞骨格に異常をきたして微絨毛の形態を変形させ(Attaching and Effacing) 接着(定着)を完了し下痢を引き起こします.参院や育児所で大流行を起すことがあります.O124が代表的な血清型です.
--------------------------------------------------------------------------------
現在市販の血清で下記のO抗原血清型が同定可能である。
以下に示したように下痢原性大腸菌の種類によって特定の血清型が多く分離されている.
注意すべきことは,これらの血清型に凝集したからといって,試検菌がその下痢原性大腸菌であるということを示しているのではないことである.たとえば,O6に凝集したからといってETECであるとは限らない.ETECであるためにはST, LTを産生する大腸菌でなくてはならない.

1.腸管病原性大腸菌(Enteropathogenic  E.coli;EPEC)
O1、O18、O26、O44、O55、O86a、O111、O114、O119、O125、O126、O127a、O128、O142、O146、O151、O158、O166

腸管侵襲性(組織侵入型)大腸菌(Enteroinvasive E.coli;EIEC)
O28ac、O29、O112ac、O124、O136、O143、O144、O152、O164

毒素原性大腸菌(Enterotoxigenic E.coli;ETEC)
O6、O8、O15、O20、O25、O27、O63、O78、O115、O148、O153、O159、O167、O168、O169

ベロ毒素産生性大腸菌(verotoxin‐producing E.coli;VTEC)
  または腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic E.coli;EHEC)
O26、O111、O128、O157
--------------------------------------------------------------------------------

腸管感染症以外の大腸菌感染症

--------------------------------------------------------------------------------
大腸菌は腸管以外でも感染し化膿性炎症をおこします.大腸菌は結腸に存在するので,消化管の出入り口が侵入門戸となります.横隔膜より下部の消化管の感染症の原因菌となる場合がしばしばあります.
尿路感染症:もっとも代表的なのもは尿路感染症です.また尿路感染症からみても,その起因菌として大腸菌の分離率は他の細菌を引き離しています.大腸菌による尿路感染症では急性単純性膀胱炎がもっとも一般的ですが,膀胱炎から上行性に感染が広がり腎盂腎炎に進むこともしばしばあります.尿路感染症の原因となる大腸菌の血清型はO1,02,04,06, O7, O16, 075(?)など特定のものが多いとされています.また,溶血素を産生する株も比較的多いといわれています.また,尿路感染には定着因子が必要でPaP線毛,S線毛など下痢原性大腸菌の定着因子とは異なっています.
新生児髄膜炎:大腸菌感染症として新生児髄膜炎も重要な疾患です.この疾患での原因菌ではK1抗原をもつ株がしばしば分離されます.K1抗原はシアル酸のホモポリマーで髄膜炎の莢膜多糖と同じものです.この化合物は生体内にも存在するので(?)異物として認識されにくく免疫が成立しにくいと考えれます.このこともこの種の菌が原因となりやすいと考えられています.また,新生児にはIgMが欠如しているために感染しやすいとみられています.(?)
腹膜感染や胆のう炎,胆管炎などの胆道感染など原因菌としてしばしば大腸菌が分離されます.
日和見感染:また,日和見感染菌として敗血症の原因菌としても分離されます.
他のグラム陰性菌感染症と同様,内毒素ショックを起こすことがあります.
--------------------------------------------------------------------------------

 次へ  前へ

不安と不健康5掲示板へ



フォローアップ:


 

 

 

 

  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。