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http://www.asahi.com/special/sars/TKY200308140222.html
厚生労働省は14日、新型肺炎の重症急性呼吸器症候群(SARS)について、ペストやエボラ出血熱などと同様に、感染症法の分類で最も危険な「1類感染症」とする方針を決めた。また、世界的に根絶され、99年施行の同法では対象から外れていた天然痘も、生物テロに備える目的で1類に入れる。次期国会での法改正をめざす。
感染症法は、感染力や致死率などに応じて1〜4類に分類し、患者らに対して取れる措置を定めている。1類にはペストなど五つが指定され、患者や感染者の強制入院、汚染した建物への立ち入り禁止措置などがとれる。SARSは現在、1〜4類とは別の指定感染症に指定され、1類に近い措置がとれるようになっているが、あくまで1年間の限定的な措置。法改正で1類に指定することで、恒久的な対応を可能とする。
ただ、SARSは致死率がほかの1類感染症の病気よりも低く、無症状の段階で他人に感染する可能性は極めて低いとされる。入院先も1類感染症に対応できる病院でなくてもよい。しかし、海外では建物への立ち入り禁止措置がとられていることなどから、現時点では1類に入れておく必要があると判断した。
このほか、感染症を媒介する恐れのある動物への輸入届け出制度の創設▽大きな被害が予想される場合には、自治体だけでなく、国も調査に乗り出せるなど、国の権限強化――なども改正案に盛り込む。 (08/14 19:54)