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http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030810k0000m040103000c.html
大阪大と独立行政法人物質・材料研究機構(茨城県つくば市)などの研究グループが、骨腫瘍(しゅよう)の手術などで失われた部分に骨を再生させたうえ、元通りの強度を持たせる材料を初めて開発した。既に臨床試験で有効性と安全性を確認、高齢者に増えている骨粗しょう症など幅広い病気の治療に応用できるという。骨の再生医療としては国内で初めて保険適用が認められ、今秋にも実際の治療で使い始める。
開発した材料は、骨の硬度を保つ成分、ハイドロキシアパタイトを1センチ程度の円柱や顆粒(かりゅう)などに加工したもの。直径150〜200マイクロメートルの小さな穴が無数に開いている。骨を再生させたい部分に材料を手術で埋めると、材料間のすき間や内部に細胞や血液が流れ込み、元の硬さを持った骨を作り出す。材料は移植した周囲とも一体化する。
グループは、骨腫瘍の摘出手術や骨折で腕や脚などの骨の一部を失ったり、骨が弱くなる慢性関節リウマチで人工関節を入れるため硬い骨の土台が必要な患者65人に臨床試験を実施。新材料を移植すると、2カ月後には半数以上の患者の骨が再生、いずれも元通りの強度を持っていた。
従来は自分の骨盤の骨を取って欠損部分に移植していたが、健康な部分を傷付けるうえ、強度が不十分で手術した後も骨折が多かった。大阪大の吉川秀樹教授(整形外科)は「これまでにも人工材料はあったが、内部に骨ができないため強度が足りなかった。新材料はギプスをつける期間も半分になり、治療に非常に有効」と話している。【根本毅】
[毎日新聞8月10日] ( 2003-08-10-03:20 )