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http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030809k0000m040126000c.html
不妊治療法の一つで、夫婦の受精卵を第三者の女性に妊娠・出産してもらう「借り腹」について、一般市民の4割以上が容認していることが、厚生労働省の研究班による調査で分かった。借り腹を含む代理出産については、厚生科学審議会の部会が4月に禁止の方向を打ち出し、今後、厚労省が立法作業に入る生殖補助医療関連法でも禁止される予定だが、意外に容認派が多いことが判明した。
調査は、生殖補助医療技術に関する意識を調べるため、今年1月、一般の男女(20〜69歳)5840人に調査票を渡し、3647人が回答した(回答率62.4%)。
借り腹について「(自分が対象者だったら)利用したい」「配偶者が賛成すれば利用する」と答えた人は計43.3%。99年に実施した同様の調査での31.2%から急増した。「配偶者が望んでも利用しない」は56.7%だった。
一般的に認めてよいかどうかを尋ねたところ、46%が「認めてよい」と回答。「認められない」は22%、「分からない」は32%だった。「認めてよい」割合は、提供精子による人工授精(41.3%)よりも高く、第三者がかかわる生殖補助医療の六つの技術のうち最多だった。
認めてよい理由は「病気の人でも子どもを持てる」、認められない理由は「人を生殖の手段に使う」「親子関係が不自然」「妊娠は自然であるべきだ」が多かった。
研究班代表の山縣然太朗・山梨大医学部教授(保健学)は「他人の精子や卵子を使うことに比べ、借り腹は夫婦の遺伝子を受け継いだ子であるという点で、抵抗感が少ないのだろう。しかし妊娠・出産は命にかかわる行為であり、それを他人に代行させることの意味を、広く知ってもらう必要がある」と指摘している。【元村有希子】
借り腹 代理出産の一つで、不妊夫婦の精子と卵子を体外受精させ、その受精卵を第三者の女性の子宮に移植する。英語でホストマザー。代理出産には、不妊夫婦が夫の精子を第三者の女性に人工授精して出産してもらう「代理母」(サロゲートマザー)もある。
[毎日新聞8月9日] ( 2003-08-09-03:00 )