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http://sentan.nikkeibp.co.jp/pm/20030722_.htm
日本医師会は、遺伝子情報の取り扱いを検討する委員会「ヒトの遺伝子情報の取り扱いに関する委員会」を新設予定だ。日本医師会の常任理事の澤倫太郎氏(写真)がこのほど明らかにした。澤氏によると、既に、委員会の人選は終了しており、8月にも正式に発足する予定だという。
同委員会では、遺伝と保険など、遺伝子解析の進展により新たに生じる社会的な問題などについて検討を行い、日本医師会としての意見をまとめていく予定だ。
「以前から、(遺伝子情報の取り扱いに関して日本医師会としての検討を)やらなければと思っていた」と澤氏。ただし実際には、「30万人の遺伝子解析事業が、火をつけた」と、今年度から本格化した30万人を対象とした遺伝子解析研究プロジェクトが、直接のきっかけとなったという。
澤氏は、同プロジェクトに対して、「遺伝子解析研究への協力を病院内で求めている。そのような状況で、患者はノーといえるわけがないのでは?」また、「なぜ、参加医療機関に国立系が抜けているのか?」と疑問点を挙げる。
日本医師会は、文部科学省の科学研究費補助金による特定領域研究・がん疫学領域の総括班の研究に対して、被験者のプライバシーや自由意志の尊重ができていないとの抗議を行ったばかりだ。その結果、研究は最低でも1年間延期となっている。
今後、30万人の遺伝子解析事業に対しても、被験者などから苦情が寄せられれば、日本医師会として患者の権利を守るために働いていきたいという。
「現在、国家プロジェクトとして遺伝子解析が行われているため、お金の出所は一つ。研究内容が適切かどうかを、レビューできるところは日本医師会しかない」と、澤氏は、日本医師会の存在感を示していきたい考えだ。(小板橋律子)