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http://www.asahi.com/science/update/0722/001.html
慢性骨髄性白血病の発病にかかわる遺伝子を、京都大生命科学研究科の湊長博教授らが発見した。新しい治療薬の開発に役に立つという。22日付の米科学誌キャンサー・セルに発表する。
湊教授らは細胞の増殖に関係する「SPA1」という遺伝子を特定してその詳しい働きを研究。この遺伝子が働かないネズミを作ったところ、生後1年を過ぎるころから慢性骨髄性白血病の症状を示し始め、さらに半年ほどたって急性骨髄性白血病になった。
中年以降に多く発病し、後に急性となる人間の慢性骨髄性白血病と同じような進み方だった。
SPA1が作るたんぱく質は、細胞増殖などの刺激を伝えるスイッチにかかわる。これがないとスイッチが入りっぱなしになって細胞ががん化するとみられる。
人の慢性骨髄性白血病の9割以上は、染色体に異常が起きてできる異常たんぱく質が原因。湊教授らは、この異常たんぱく質ができると、SPA1たんぱく質の量が減ることも突き止めた。
湊教授は「いま使われる薬は異常たんぱく質を標的にしているが、長く飲んでいると効かなくなることがある。SPA1の働きを補う薬を開発すればより有効な治療ができるだろう」と話す。
(07/22 03:02)