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世界保健機関(WHO)は24日、中国本土全域で新型肺炎、重症急性呼吸器症候群(SARS=サーズ)の感染が終息したと宣言した。世界で最後まで残っていた北京への渡航延期勧告を同日付けで62日ぶりに解除、感染地域リストからも74日ぶりに除外した。宣言を受け、日本企業は制限してきた出張や赴任を全面的に解禁するなど停滞していた中国ビジネスを相次いで再開する。SARS感染地域として残るのは台湾とカナダのトロントだけとなる。
北京では5月29日に最後の患者を隔離した後、疑わしい症例はあったが、SARSではないと診断した。ウイルスの最長潜伏期間の2倍の20日間以上新たな患者が発生せず、WHOは感染の連鎖は断ち切ったと断定。5月中旬以降の患者のうち「3分の2は感染経路も解明、国外に感染を広げた形跡もなく、封じ込めに成功した」(WHO中国事務所)と強調した。
中国は世界の6割を超す5000人以上の感染者を出した。 (20:41)