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自民党総裁選で小泉純一郎首相の再選を事実上想定している民主党の菅直人代表は8日、首相が公表した公約について「政権公約(マニフェスト)と言えるような内容ではない」と批判した。同党は次期衆院選に向けた政策論争のスタートとみていただけに、数値目標などが乏しい抽象的な内容だったことに肩透かしを受けた形だ。同党には、20日の投票日まで続く総裁選で存在感が埋没する警戒と、「首相VS候補」の対決が泥仕合となり自民党のイメージダウンを招くことへの期待が交差している。
菅氏は首相が掲げた「07年4月郵政民営化」などの公約について「言葉だけがあって、郵貯、簡保をどうするかなどの中身が一切ない」と批判。自民党内の民営化反対派の一部と首相が連携していることにも触れ「総選挙でも、本物のマニフェストにはならないのではないか」と指摘した。「首相もまさか、あの『伝統的公約』をマニフェストと呼ばないだろう」と民主党の若手議員は小泉首相の公約を皮肉った。
しかし、首相が「郵政民営化」を正式に打ち出した以上、民主党も対案の提示を迫られることになる。民営化慎重論が基本だけに、主要な争点とはしたくないのが本音だ。首相が掲げた道路公団民営化には「高速道路無料化」で対抗するが、亀井静香・自民党前政調会長が「高速道路の夜間無料化」を掲げたことに、民主党内は「夜間だけでは意味はない。一緒に見られては困る」(幹部)と迷惑顔だ。
民主党は20日の投票や内閣改造人事を通じ、「自民党政局」に関心が集まるのは不可避とみており、政権公約を発表する自由党との合併大会を10月5日開催とするなど、政治日程を遅めに設定して「10月解散」に備える構えだ。民主党内には、亀井氏が共同記者会見で激しい「小泉批判」を展開しており、総裁選を通じて「意外と首相のイメージダウンが加速する可能性がある」(幹部)と他力本願的な声も聞かれる。
他の野党も8日、総裁選について「表の論争とは別もベクトルで動いている」(土井たか子・社民党党首)「同じ土俵の中での議論。自民党政治の行き詰まりを露呈している」(市田忠義・共産党書記局長)などと相次いで批判した。【尾中香尚里】
[毎日新聞9月8日] ( 2003-09-08-21:03 )