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(回答先: Re: 水上で時速50キロ、ボタン切り替えの英国水陸両用車・・こんなの欲しい 投稿者 水陸両用車欲しい 日時 2003 年 9 月 04 日 14:18:22)
[90キロ規制]「安全への配慮は社会的な要請だ」
最高でも時速九十キロを超えないよう、大型トラックにスピードリミッターと呼ばれる装置の取り付けを義務づける制度が、今月からスタートした。
この装置を付けると、燃料の噴出量が調整され、いくらアクセルを踏んでも加速できない。対象は車両総重量八トン以上または最大積載量五トン以上の大型車だ。新車は今月発売の車から、現在使われている車も、原則として今後三年間で装着しなければならない。
高速道路でも、大型トラックの制限速度は時速八十キロである。これを順守していれば何も支障はないはずだが、実際には速度違反が常態化している。国土交通省によると、大型トラックは平均百十キロで走行しているのが実態だ。
今回の制度導入の背景には、悲惨な事故の多発がある。高速道路の死亡事故の三割近くは大型トラックによるもので、速度の出しすぎによる追突事故というケースが目立つ。これを機に、大型トラックはもちろん、すべての車両に法定速度の順守を徹底させるべきだ。
トラック輸送は、国内の貨物輸送量の九割以上を担っている。経済活動と国民生活を支える不可欠の存在だ。
産地から消費地まで生鮮食品などを運ぶトラック輸送は、「時間が勝負」であることも確かだ。このため、リミッター導入に対しては、国会でも「事故が減る利点より経済に与えるマイナス面の方が大きい」という意見が出された。
しかし、速度違反を前提に物流が支えられている状況こそ異常ではないか。
猛スピードですぐ横を走り抜けられたり、後部に急接近されたりして、大型トラックに恐怖感を持った経験は、多くのドライバーが持っているはずだ。
リミッターの装着によって、二酸化炭素の排出量の削減にも効果をもたらすと言われている。安全と環境に配慮することは、社会的な要請といっていい。流通業界や運送業界などは、このことを深く認識して、新たな物流体制を築き上げる契機とすべきだ。
欧州では、一九七〇年代から九〇年代半ばにかけ、大型トラックへのリミッターによる速度規制を始めている。ドイツやフランスも九十キロが上限速度だ。
その結果、運転手の緊張緩和、燃費の向上、事故死傷者の減少、エンジンやブレーキ、タイヤなどの修理・点検費用の低減など、大きなプラスの効果があったという。中型車に適用を拡大すべきだとの意見も出ている。
国交省も、新たな規制で交通の流れがどう変化するか、十分に注視し、必要があれば対応していくべきだ。