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景気の先行指標といわれる株価が日米で上昇している。今の局面は持続し、景気の本格回復を促すのか。90年代後半の米IT(情報技術)バブル、株式バブルをいち早く警告したことで知られるロバート・シーラー米エール大教授に日米株価と景気の先行きを聴いた。【聞き手・ワシントン竹川正記】
――日米の株価急回復をどう見ますか。
◆過剰に楽観的な景気・企業業績の回復期待が主因で、株価は明らかに過大評価されている。米国に関して言えば、90年代後半のバブルの調整も終わらないうちに、株価が再上昇している。過剰な期待は早晩裏切られ、日米とも株価は再下落するだろう。
――ITバブル崩壊後も米株価は十分に下がっていないのですか。
◆歴史的な株価分析では、有力銘柄で構成するS&P500種平均株価(8月22日の終値993・06)は今の半分の水準でもおかしくない。近い将来にそこまで暴落するとは言わないが、再下落は避けられず、その後も長期にわたり低迷する可能性が高い。
――株高の背景は米国の景気回復期待です。
◆株価回復よりも、行き過ぎた回復期待が長期金利を上昇させているデメリットの方が問題だ。最悪シナリオは長期金利の上昇でバブル傾向にある住宅市場が壊われること。そうなれば、反動は大きく、株価も急落し、景気は再後退して二番底に陥る可能性がある。
もうひとつのリスクはデフレで、日本のようなひどい状態にはならないと思うが、企業や消費者、投資家の心理を圧迫し、経済活動を停滞させる。失業率の高止まりで消費者の米国経済に対する信頼感も脆弱だ。
――日経平均株価が1万円を回復した日本経済の先行きは?
◆循環的な回復局面にはあると思うが、デフレや不良債権など問題が残り、今後も健全と言えない状況が続くだろう。株価は連動する米国株の動向次第。ただ、国民の生活水準は良好で、一般に言われるほど日本経済は悲惨な状況にはない。
[毎日新聞8月23日] ( 2003-08-23-22:50 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/keizai/20030824k0000m020076000c.html