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企業が倒産し、賃金の支払いを受けられない労働者に国が賃金を立て替える「未払い賃金立て替え払い制度」で、02年度の立て替え払い額が470億円を超え、過去最多になったことが厚生労働省のまとめで分かった。01年度から200億円以上も急激に増え、財源となる労災保険の財政を圧迫している。対象になった企業数、支給を受けた人数とも過去最多で、不況の深刻さを浮き彫りにした。
02年度の立て替え払いの対象企業は4734社(前年度比21%増)、支給人数は7万2823人(同27%増)、立て替え額は476億4189万円(同86%増)。立て替え額はバブル崩壊後に増え続け、99年度に200億円を超えたが、01年度に立て替え額の上限が労働者保護の緊急雇用対策として引き上げられたこともあり、02年度の支払額が大幅に増えた。
立て替えた分の回収は単年度だけとは限らないが、02年度の回収額は78億円で、同年度に立て替えた分の6分の1以下だった。
立て替え払いは、企業が掛け金を負担する労災保険を財源とする労働福祉事業の一つ。事業の予算は、労災防止団体への補助金や労働時間短縮事業への交付金などにも充てられているが、02年度の年間予算約1218億円の3分の1強を立て替え払いが占めた。事務費や経費の削減、予備費などの調整で何とかしのいだという。
厚労省は「02年度は大規模な倒産が目立った。立て替えは景気動向の影響を強く受ける部分だが、このペースで増えたらいずれ対応できなくなる。景気の回復を祈るしかない」と話している。【東海林智】
未払い賃金立て替え払い制度 76年から始まった制度。破産宣告や会社更生法の手続き開始などで企業が倒産した場合、賃金に未払いがあった従業員は労働基準監督署などに申し出て認定されれば、労働福祉事業団が本来の支払い責任者である企業の使用者に代わって、賃金の80%を上限に立て替え払いする。事業団は立て替えた分を使用者に求める。
[毎日新聞8月24日] ( 2003-08-24-03:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/flash/shakai/20030824k0000m040125000c.html