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自己破産を考えておられる方へ 、自己破産のすすめ
http://www.asyura.com/0306/hasan28/msg/539.html
投稿者 M 日時 2003 年 8 月 22 日 17:59:32:zUWOhQm8GLVMM

自己破産を考えておられる方へ 、自己破産のすすめ

自己破産は最後の手段だが、参考までに。

いずれにしても、土地不動産、生命保険、高級自動車、金めの物は持たぬ方がいいな。
預金通帳も更新して残高を減らすべきであろう。税金は永遠に免責されない、だと。


>一度破産宣告・免責を受けた方は10年間は破産申立をしても原則的に免責を受けることができないことになっています。例外の実例もないではないですが,破産宣告・免責決定は一生に一度だけ与えられる立ち直りのチャンスだと考えてください。

だと


クレジットカードも駄目だそうだから、海外で作成されたクレジットカードが必要になるかな。

参考

自己破産のすすめ
http://www.aitecom.com/indexer/infomation/jiha/frame_1.html


自己破産、そこが知りたい
http://homepage3.nifty.com/hasan/newpage5.htm

自己破産を考えておられる方へ 
弁護士中山知行(兵庫県弁護士会) 2003年08月16日更新
http://www.hi-ho.ne.jp/tnlaw/jikohasann.htm


自己破産を考えておられる方へ 
弁護士中山知行(兵庫県弁護士会) 2003年08月16日更新
http://www.hi-ho.ne.jp/tnlaw/jikohasann.htm
第1 弁護士に自己破産申請の依頼をする決心がついて、初めて弁護士事務所に行くときに取り敢えず準備すべきものは次の通りです。

1 どこからいくら借りているかの債権者一覧表・・・弁護士が破産申立の依頼を受けたら、まず消費者金融会社や信販会社や銀行等に弁護士受任通知 と債権調査票という書面を郵便で送ります。弁護士がすぐ弁護士受任通知を郵便で発送できるよう、債権者(貸金業者や信販・銀行等)の郵便番号・住所・会社名 (前(株)か後(株)かもきちんと)・取引のあった支店名を一覧表にまとめておいてください。弁護士受任通知が登録貸金業者(取引のあった支店)に到着すると督促の電話や取り立て行為が止まります。ですから、郵便が必ず着くよう取引のあった業者の住所はきちんと調べて債権者一覧表を作成してください。・・・これは,最初にすべき最も重要な作業です。(もし登録貸金業者に弁護士受任通知が到着しているのに登録業者が債務者や無関係の親族に督促を続けると行政処分の対象になりますし、 取立を止めない業者相手には慰謝料請求ができます。) 全国の貸金業者の検索サイト

2 戸籍謄本及び世帯全員が載っている住民票(又は外国人登録事項証明書)・・・戸籍は抄本ではなく「謄本」です。住民票は 「本籍」や「続柄」の記載のある「省略の一切ないもの」を準備してください。

3 印鑑(認印でよい)・・・弁護士が受任すると決まったときに自己破産申立の「委任状」を1通いただきます。委任状には必ず依頼者本人が弁護士の面前で署名・捺印をする必要があります。委任状の用紙は法律事務所にあります。

4 弁護士費用・・・私の場合は1名25万円(実費込み)です。着手金ですので全額前払いです。これ以外には一切かかりません。 成功報酬は請求していません。 着手金を頂いた日に弁護士受任通知を発送します。

なお、担保割れしていない不動産等の資産や多額の見込み退職金があって破産管財人がつく破産事件になる場合は、裁判所の予納金が弁護士費用以外に必要です。個人で事業を現在やっておられる方も原則として破産管財人がつきますので ,裁判所の予納金が必要です。 この予納金は最近,少額管財事件(簡易管財事件とか小規模管財事件ともいう)(神戸ではS管財といっています)になる場合,20万円です。破産管財人が付かない場合は予納金は不要です (弁護士費用25万円だけで済みます)。

5 お持ちのクレジットカード全部・・・はさみを入れて信販会社に返却します。家族カードも返却しなければなりません。必ず持参して下さい。 (なお,プロバイダーの利用料金がクレジットカードで落ちている場合は,すぐ,停止手続をとって下さい。)

6 生活保護を受けている方は生活保護受給証明・・・生活保護を受けている方は、法律扶助協会で弁護士費用の立て替えの制度を利用できますので月額の受給金額の記載されている生活保護受給証明をもらってきてください。 法律扶助協会は弁護士費用を立て替えてくれ,その立替金は分割で(通常毎月1万円ずつ)償還できます。私のところには,福祉事務所のケースワーカーからの紹介がかなりあります。生活保護費の大半が借金の返済に消えるようでは,生活保護の意味がないということでしょう。

法人(株式会社・有限会社等)の破産の場合はこちらのページを見て下さい。

 

第2 弁護士が自己破産申請の依頼を受けてもお断りする場合があります。例えば、

1 クレジットカードでブランドものバッグや宝石類、電化製品,チケットやJRの切符等を購入してすぐ第三者に売却し換金しているなど刑法上の犯罪行為をしている場合。クレジットの支払が終わっていない貴金属の質入れも同様です。破産申立直前にこのような行為(ローンで購入してすぐ売却する犯罪行為)をやった人は免責を受けられない可能性があります。

2 直前に借りてまだ1回も返済していない業者がある場合、弁護士費用を業者から借り入れて来たのではないかと疑いをもたれるような場合、返す意思なくして借金をしていることが客観的に明らかな場合。 (このような不法行為債務は,破産・免責とは関係なく返済しなければなりません。)

3 多額の預貯金や生命保険、不動産等の資産があるのに、隠したり、直前に名義を変えている場合。懲役刑が科せられます。

詐欺破産罪・過怠破産罪

4 ごく最近ローンを組んで海外旅行をしている場合や高価な買い物をしている場合・・・例えば、1年以内に高価な新車をローンを組んで購入しているような場合。破産申立前1年間のお金の借り方・使い方は、免責の可否にかかわってきます。多重債務で既に自転車操業になっているにもかかわらず、300 〜400万円もするような新車をローンで買っている人がいます。信じられない金銭感覚です。この時期にどうして購入したのか、裁判所に説明できなければなりません。

5 浪費が酷く、借金の使い途がはっきり説明できない場合。・・・いつ、どこから、いくら借りて、何に使ったかも説明できないような人は、借りる時、返す意思があったかどうか疑問であるということです。

6 生年月日や氏名の読み方等を偽って借りたことがある場合、第三者に名義貸しをしている場合または第三者の名前で借りている場合、クレジットカードの貸し借りをしている場合。

7 借金を競馬、競輪、競艇などのギャンブルや賭博に使用している場合。

ギャンブルや賭博で作った債務は免責されないとした判例

8 破産申立の際には、すべての借金を明らかにする必要があります。例えば、自動車のローンだけ、あるいは、保証人が付いている債務のみ債権者一覧表から除外するということはできません。所有権留保のついている自動車は、破産申立てすれば、債権者に返還する必要があります。クレジットカードで高価な物 (貴金属・パソコン・DVDレコーダー・大画面TV等)を買っている場合も、クレジット会社は,買った物の返還を求めてきます。こういった債権のみ債権者一覧表からはずしてくれと言われてもできません。このように一部の借金を裁判所に申告せず支払い続けるということは、弁済を受けない他の債権者から見て不公平な弁済になりますので、破産法で禁じられています。弁護士は、このような偏頗弁済には加担できません。

9 配偶者に内緒にしてくれないかと頼まれる場合がありますが、私は、こういう場合は受任をお断りしています。もし、配偶者に知られた場合、家庭内争議の原因になりますし、そのとばっちりを受けるのは困ります。また、破産申立をするということは、これまでの生活態度を改めるきっかけになります。それには配偶者の協力が不可欠です。

10 破産申立てされる方は大きく分けて2種類あります。生活苦で借金が増えてきた方と浪費で借金が増えてきた方です。免責について、裁判所は、前者には寛容ですが、後者には厳しく対応しています。私も浪費型の方の自己破産は、お断りしています。免責制度の濫用(モラルハザード)を防ぐためにも厳格に対応せざるを得ません。 借りた金を返すのはあたりまえ,買った物の代金を払うのは当然だというルールを無視すれば社会は荒廃します。ですから,免責には厳しい要件が必要なのです。

 

第3 1週間〜2週間後、第2回目に弁護士事務所に行く場合に準備しておくものは次の通りです。

1 預金通帳・貯金通帳・・・自分の名義の通帳(残金があるかないかは関係がありません。)は、銀行で出し入れの記帳をして,全部弁護士事務所に持参してください。コピーをさせていただきます。 過去1年分の通帳が絶対に必要で不可欠です。1年分の履歴を裁判所に提出しないと,いつまでたっても破産宣告は出ません。最近,通帳を更新している場合は,繰越し前の通帳も必要です。通帳をなくしている方は、1年分の取引履歴表を銀行に依頼して発行してもらう必要があります (これには時間がかかりますので1年分の通帳がない人は早めに依頼しておいて下さい)。給与振り込みの場合はその通帳、公共料金,生保・損保掛金の自動引き落としの場合はその通帳が必ずあるはずです。裁判所は、通帳の履歴(1年分程度)を見て多額の出入金やお金の使い方、隠し財産の有無をチェックしています。公共料金自動引き落としの通帳のない方は、 そのような通帳のないことを証明するためコンビニなどで公共料金を支払った際の「領収書」を持参してください。

2 生命保険・損害保険・簡易保険・学資保険・自動車保険等に加入している場合は、保険証券・・・解約する必要はありませんが、もし解約した場合に僅少でも返戻金が発生する場合は保険会社 ・郵便局に行って解約返戻金の見込額をプリントアウトした書面をもらってください(これも必要・不可欠です。時間がかかりますので,あらかじめ依頼して下さい)。解約返戻金の金額が多額になる場合は、按分弁済等、特別な配慮が必要になる場合があります。

3 自宅が借家である場合は、賃貸借契約書・・・事務所でコピーをしてお返しします。敷金の額と毎月の家賃がいくらかをこれで確認します。家賃滞納がない場合、敷金返還請求権もあなたの資産です。

4 自動車がある場合は、車検証のコピー。償却期間を過ぎていない場合は、時価の査定書が必要です。査定価格が20万円以上の自動車を保有し続けたい場合は、査定価格相当額を積み立て、債権者にその額を(配当)按分弁済しなければなりません。所有権留保されている自動車は、破産申立てすれば、ローン会社が引き取りに来ますので、時価の査定は不要ですが、車検証のコピーは必要です。 破産する以上は,ローンが残っている自動車は原則的に保有し続けることはできないと思って下さい。

5 退職金のある会社に勤務している場合は、現時点における退職金見込額の証明書または退職金規程・・・いま勤務している会社を退職する必要はありませんが、もし退職すれば、多額の退職金を受領できる見込みがある場合、債権者に一切弁済せずに免責というわけにはゆきません。

6 給与明細2ヶ月分及び所得証明書(又は源泉徴収票)・・・同居者の親族や配偶者の分も含めて必要です。給与明細には、社内積立金や振込先の銀行口座や団体加入の生命保険や持株会など、多くの情報が記載されています。 源泉徴収票のない場合は,所得証明書を市町村役場で取ってください。

7 家計収支表2ヶ月分・・・「家計」収支表ですから、自分だけでなく「一家」の毎月の収入と支出の概要をまとめたものです。定型書式がありますので最初に事務所に来られた日にお渡しします。裁判所は、家計収支表も細かくチェックしています。

8 ご自身または同居の家族が年金や児童手当・児童扶養手当を受給している場合は、その証書か受給金額通知のハガキを持参してください。

9 不動産をお持ちの方は、権利書を見せてください。法律事務所で、不動産登記簿と固定資産の評価証明を取りますが、権利書がないと地番とか家屋番号がわからないことがあります。不動産をお持ちでも、担保がついており、被担保債権額と不動産の時価を比較して、オーバーローン状態の時は、破産管財人がつかない破産手続になります。(オーバーローン状態の不動産は資産価値がないということです。)

10 個人で事業をやっていた方は、確定申告書の控え3年分か決算報告書3年分を持参してください。

11 とにかく最も重要なことは,嘘を付いたり,事実を隠したりせず,弁護士が聞いたことを正直に述べることです。また面倒でも必要な書類はどうしても必要なのですから準備しなければなりません。これができない人は裁判所の手続は諦めるしかありません。

神戸地裁に破産申立てする場合に要求される標準資料

 

第4 個人が破産申立をするとつぎのような不利益があります。

1 信用情報に載り、5〜7年間、ローンを利用したり、クレジットカードが使えないことがあります。ただ、既に支払えなくなって債務不履行している人も、弁護士に依頼して債務整理をしてもらっている人も、特定調停をしている人も、信用情報に載っています。信用情報をどの程度参考にし融資の条件にするかはその業者次第で、一律に決まっているわけではありません。

消費者金融と個人信用情報

クレジットカードと個人信用情報

銀行と個人信用情報

2 一定の期間、弁護士や公証人など一部の職業には就けなくなります。会社の取締役にもなれません。 普通の公務員や建築士,医師は,破産宣告は欠格事由になりませんので失職しません。

自己破産と資格制限等

最高裁判所事務総局リーフレット

3 破産管財人がつかない同時廃止手続の場合は、免責決定が確定するまでの数ヶ月間、債権者から給料の差押や動産の競売をされることがあり得ます。ごく少数ですが、未だに破産申立をすると必ず訴訟をしてくる業者もいます。これに対して、破産申立をした弁護士は、あらゆる法的手続を駆使して、申立人債務者が強制執行を受けないよう努力しています。仮に、給料の差押を受けても、雇い主に対し、免責が確定するまでの数ヶ月間、差押債権者に支払わないように協力をお願いすることもあります。そうこうするうちに免責決定が確定してしまえば、差押債権者は雇い主に対する取立ができなくなります。 但し,公正証書を作成されている場合は,免責が確定するまでの2〜3か月間,給料の差押えがあることを覚悟した方がよいと思います。

差押禁止債権の範囲変更による給料差押取消

4 不動産をお持ちの方は、住宅ローンの支払いが破産法上できなくなりますから、競売手続が始まります。ただし、競売が終わるまで、半年から2年程度、住宅ローンの支払いをせずに住んでおることができます。競売手続の配当で完済できなかった残債務は、破産の免責の対象になりますから、免責決定がでれば支払義務がなくなります。 (連帯債務者や連帯保証人がいる場合は,あらかじめ別途相談して下さい。)

5 破産宣告を受けたことは、戸籍には載りませんが本籍地の役所に通知されます。破産宣告を受け免責を受けたことは、官報には載ります。

 

第5 弁護士事務所は、自己破産申立てする人が現在住んでいる地域の弁護士事務所に依頼してください。

管轄の裁判所から遠く離れた弁護士に依頼すると出張旅費や日当が余計にかかります。私の事務所は兵庫県神戸市中央区多聞通にあります。

私の事務所のHP

弁護士は、自己破産申立をした方と裁判所で行われる裁判官の破産審問と免責審問に同席します。 なお,最近,破産審問は,弁護士が代理人になっている場合に限り,提出すべき書類がきちんと揃っていることを条件として,省略される傾向にあります(しかし,大阪地裁は,全件,破産審問を実行しています。神戸地裁管内は破産審問は,ほぼ,なくなりました)。免責審問は法律上省略できません。

 

第6 破産申立書を裁判所に提出するとき、「どうして多額の借金ができて、なぜ支払えなくなったのか」を詳しく書いた陳述書を一緒に提出します 。定型の書式がありますので最初に事務所に来られたときに下書用をお渡ししています。

個人の破産の場合、陳述書に書くべきことは例えば次の通りです。

1 学歴・職歴・・・最終学歴と学校を出てからの職歴を書きます。職を変わっている場合は、退職金・ボーナスの有無。当時の給料の額。退職金を受け取ったことがあればその使い途。

2 家族関係・・・同居の両親・配偶者・子供の氏名・職業・生活状況・収入等。破産は、個人的なもので家族には関係ありませんが、定型の破産申立書には、家族関係を記載する欄があります。・・・日常家事債務(衣食住につかったもの)については、夫婦は連帯債務を負うという規定が民法にあります。ですから夫婦の一方だけが破産申立をする場合、ちょっと微妙な問題があります。

3 借金をした経緯・・・いつ、どこから、いくら借りて、何に使ったか。その時のあなたの仕事は何をしていて、収入はいくらぐらいあったか。年代をおって詳細に記載する必要があります。

4 借金が増えてきた経緯・・・年代をおって詳しく具体的にその理由を書きます。借金をしたとき、資産や収入等からみて返せる見込みがあったことが必要です。

5 いつ頃から支払が厳しくなり、いつ頃から自転車操業になったか。なぜ、支払ができなくなったのか。例えば、失業したとか、病気になったとか、月給が減ったとか、 保証債務を被ったとか,こどもの学資が必要になった等,やむを得ないなんらかの事情があるはずです。

6 自分の資産について・・・敷金返還請求権、退職金見込み額、生命保険解約返戻金予定額、友人に対する貸付金や求償権など、今後受け取れる可能性のあるものも資産です。

7 破産原因があること・・・破産原因というのは個人の場合「支払不能の状態にあること」です。これが、陳述書の結論ということになります。

神戸地裁自己破産申立全書式 ・弁護士が代理人につくケース(PDF)

大阪地裁破産申立関係全書式

 

第7 新聞報道その他

神戸新聞連載記事・多重債務

ZAKZAKの連載記事(自己破産22万人時代)

米国の2002年の自己破産申立件数は157万件

なお,申し訳ありませんが,私は「債務整理」「任意整理」は原則として受任していません。きちんとした債務整理をするためには,貸金業者に一番最初の取引から取引履歴の開示を求めて,利息制限法で引き直し計算をし,過払いがあれば返還を求めることになりますが,全部の貸金業者が取引履歴を開示してくるとは限りません。また,取引履歴を開示しても,過払い金の返還をしてくるとは限りません。こういう場合,訴訟・調停をせざるを得なくなりますが,実際上,そこまでする人的,時間的余裕が無く,最後までお引き受けできないからです。中途半端な債務整理ではかえって皆さんに迷惑を掛けてしまいます。そこで,方針として,最初から 裁判所の法的手続をとらない債務整理(私的整理)は原則として受任しないことにしています。 裁判手続である,破産申立か個人民事再生申立を選んで下さい。

 

第8 破産宣告は受けても,免責が不許可になることもあり得ます。破産法の条文上は,免責が原則で,免責不許可事由は限定列挙されており例外なのですが ・・・。

裁判所は、債権者から意見を聴取をした上で、免責申立をした人に免責決定を出すかどうかを判断します。破産申立をした人が虚偽の陳述をしていることが判明した場合は免責されません。ただ、免責不許可事由がある場合は必ず免責不許可になるかと言ったらそうではありません。決定的に重大ではない免責不許可事由があるにとどまる場合で、それを正直に申告している場合は、裁判所は、債務総額の 5%〜10%ぐらいを 半年から1年程度で積み立てるよう勧告し、例えば半年後に,債権者に平等にその5%〜10%の配当をすれば、裁量免責を認めるということがあります。例えば、債務総額が600万円の場合、月額5万円を1年分積み立てれば、60万円貯まりますが、これを比例配分して債権者に弁済します。このような任意配当(按分弁済)でクリアーできそうな場合は、破産申立をお引き受けすることがあります。・・・これは、無条件の免責を認めるのではなく、痛みを感じて、この機会に反省してくださいという意味で裁判所が勧告するものです。勧告に法的根拠規定はありませんが、債務ができた原因が浪費等で裁量免責されるかどうか微妙な方は、将来の自分のためにも一定期間節制した生活をしてがんばってできる限り積み立て、按分弁済してください。

ところで,正式な医学用語ではありませんが,「買い物依存症」という病気があります。医師の診断書をつけて申立をすれば,免責を得やすくなることがあります。但し,免罪符にはなりません。

免責許可・不許可決定は,官報公告されて2週間で確定します。

 

第9 注意事項その他

1 いろいろ難しいことを申しましたが、多重債務に陥っている人は、自己破産するかは別として,一刻も早く経験豊富な弁護士に相談することをお奨めします。ただ,個人の破産事件や多重債務案件は,全く手がけないという弁護士が5割はいます。これは、刑事事件を全くしない弁護士と同じく、その弁護士の主義ですから仕方がありません。弁護士は医師とは違い依頼を断ることができます。

2 破産申立・個人再生申立をすることを決めたら,その瞬間から,お金を借りたり,クレジットカードで物を買ったりサービスを利用してはいけません。また,一部の債権者だけに返済することも許されません。これは厳格に守って下さい。

3 銀行から借金をしている人で、給与振込口座や年金振込口座がその銀行にある場合、弁護士が受任通知をその銀行に送ると、その銀行は保証会社から代位弁済を受ける前提として、預金と貸金とを相殺してしまいます。ですから、銀行に借金のある人は、弁護士が銀行に受任通知を送る前に、給与振込口座や年金振込口座を借金のない銀行に変えておく必要があります。そうしない場合、給料や年金をまるまる銀行に取られてしまいます。 借金のある銀行に預金のある人は,弁護士に依頼する前に預金残高をゼロにしておいて下さい。

預金相殺を認めた判例

4 破産管財人がつく破産になるか、つかない破産(同時廃止)になるかは、申立をする方が有している資産の総額が50万円を超えているか否かが原則的な基準になります。賃貸住宅に住んでいて敷引後の「敷金」の額が多いとこれだけで資産の額が50万円を超えてしまうことがあります。生命保険に長期間加入している人も「解約返戻金」が多額になります。資産の額が50万円というのは絶対的な基準ではありませんが、破産管財人のつく破産になる場合は、裁判所予納金の額が多額になりますし、旅行の制限とか ,郵便物の管財人への転送等、申立人の不自由度が著しく増します。また,申立の際、特別の法律的配慮が必要になってきます。オーバーローン状態の不動産は資産とはみなされませんが、オーバーローン状態であることの証明が必要になってきます。見込み退職金の額が多額になる人も破産管財人がつきます。なお、資産総額が50万円を超えても按分弁済をすることで同時廃止事件にすることも可能な場合もあります。

5 保証人がいる場合、債務者が破産申立をすると、債権者としては保証人に請求せざるを得ません。債権者の立場からすれば、そのための保証人ですから・・・。保証人がいる場合は、自己破産申立てする前に一言お詫びを入れておいて下さい。債権者の同意がない限り ,保証人は保証債務を免れることはできません。 弁護士が債権者に受任通知を送った後,債権者から保証人に請求が行き,保証人が自己破産の決意をした債務者に強く翻意を迫るというケースがままあります。なお,弁護士受任通知を銀行に送った場合,銀行は保証人の銀行口座も凍結し,保証人の預金残高とあなたの債務とを相殺してしまうことがあります。ですから,弁護士に依頼する前に,保証人にもあらかじめ預金残高をゼロにするように言っておいた方が親切です。

6 一度破産宣告・免責を受けた方は10年間は破産申立をしても原則的に免責を受けることができないことになっています。例外の実例もないではないですが,破産宣告・免責決定は一生に一度だけ与えられる立ち直りのチャンスだと考えてください。

7 東京を中心に跳梁跋扈している小口・短期のヤミ金融や090金融については、 最近になってやっと警察も対応してくれるようになりました。 相談の多い警察署の生活安全課では,ヤミ金に対し脅迫電話を止めるよう電話をしてくれることが多くなっています。民事上は、出資法違反の貸付ですから、不法原因給付であり、債務者は1円の返済義務も負いません。 弁護士が受任したらヤミ金には「一切返済はしない。」という通告をし,ヤミ金の銀行口座を凍結するよう銀行に申し入れます。もし、ヤミ金が無関係の親族や勤務先等に督促 してくれば、慰謝料請求ができます。・・・と言っても、現実にここまでやろうとすれば、彼らの住所氏名を特定した上で,1件当たり数十万円の訴訟や仮差押えをせざるを得ないわけです。警察や弁護士が 間に入っても彼らからの督促電話が止まるとは限りません。 ヤミ金は「貸金業者」ではなく単なる脅迫・恐喝集団にすぎないのです。彼らからお金を借りているという負い目を感じる必要はまったくありません。彼らが、刑事上の犯罪(脅迫・暴行・傷害・強要・ 強盗・住居侵入・器物損壊・業務妨害等)をすれば、警察も動いてくれるということをよく言われます。しかし、 彼らもこの辺は心得ていてなかなか正体を明らかにしたうえで暴力を振るったりはしません。ところで,出資法違反には懲役刑が法定刑として規定されています。ヤミ金をやって多重債務者から暴利をむさぼっている連中はどんどん実刑にすべきだと思います。 うかつにもヤミ金と関わってしまったらとにかくまず警察に相談に行き,その上で携帯と固定電話の番号を変えてしまうことです。まともな話が通じる連中ではありませんので話し合おうとしても無駄です。誠意を見せようとすると他のヤミ金連中から集中的にターゲットにされてしまいます。 ヤミ金の被害にあった方は,ヤミ金の銀行口座の情報等でもなんでも良いですから,警察庁のホームページに書き込みをして下さい。

警察庁のサイト

8 クレジットカードの家族会員についてですが,カード名義人本人が破産して家族が破産しない場合,家族は自己の利用に基づく債務について責任を負うとする約款があります。 http://www.dccard.co.jp/pdf/kiyaku.pdf

貸金業規制法

金融庁:貸金業者の監督事務ガイドライン

出資法

平成15年8月1日公布の改正貸金業規制法

弁護士受任通知に関する判例

法律扶助協会のHP

弁護士資格を有していない者には自己破産申立の代理を依頼できません

免責が不許可になった判例

浪費について述べた判例

裁量免責の判例

悪意の不法行為は免責されない

虚偽の陳述書を提出したことによって免責不許可になった事例

破産法(免責・復権・罰則)

債務整理と過払い金の返還請求訴訟の判例

対日栄(ロプロ)最高裁判決

官報公告料を請求する詐欺に気を付けて下さい

神戸地方裁判所のホームページ(破産・免責)

破産手続のあらまし(大阪地方裁判所)

神戸地裁の書記官による月1回の自己破産説明会の記事

都知事登録貸金業者

全国貸金業者検索サイト

警視庁広報(ヤミ金)

チケット金融の違法性についての記事

債権譲渡を受けたと言って多重債務者に請求するヤミ金の手口の記事

 

個人再生手続(個人民事再生手続・小規模個人再生・給与所得者等個人再生手続)を考えている方はこち らです

 

弁護士中山知行 

兵庫県弁護士会所属               

メールはこちらです

弁護士中山知行・くすのき法律事務所

〒650−0015

神戸市中央区多聞通3−2−9 甲南スカイビル710

くすのき法律事務所

TEL078−371−5617

FAX078−341−4439

 

 

 

 

自己破産、そこが知りたい
http://homepage3.nifty.com/hasan/newpage5.htm
Q 自己破産をすべきか迷っているのですが

A まず毎月の返済は手取月収から生活費を除いた残りからしかできないという事実を確認してください。例えば手取月収が30万円で、生活費が25万円であれば、月5万円以上の返済はできません(この5万円を「返済可能金額」と呼んでいます)。もし月5万円以上の返済をしているのであれば、それは「借金を返すために借金をしている」だけであり、これにより借金が減ることはありません。借金を減らすためには「月の返済をゼロにする」か「月の返済を返済可能金額以下にする」かの2つに1つしかありません。
 前者の「月の返済をゼロにする」法的手段が破産であり、後者の「月の返済を返済可能金額以下にする」法的手段が個人再生手続や特定調停、任意整理です。
 とはいえ「返済可能金額」がゼロまたはゼロに近い金額であれば「月の返済をゼロにする」ことを選ばざるをえません。このような観点から自己破産をするかどうか考えてみてください。

Q 破産のメリットは

A 「月の返済をゼロ」にできることです。返済可能金額は予想以上に少ないものです。なぜなら生活費には毎月、必ずでる出費(家賃や食費など)以外に、臨時の出費(医療費や教育費など)があるからです。収入がもともと少ないような場合には「月の返済をゼロ」にできる破産はメリットが大きいと思います。

Q 破産のデメリットは

A 破産すると事故情報が信用情報機関に約7年間、登録され(いわゆる「ブラックリスト」)、その間は借入、クレジットカードの利用、ローンを組むことができなくなります。ただこれは個人再生手続や特定調停、任意整理でも同じことなので、破産のデメリットというより法的手段のデメリットといえます。
 破産特有のデメリットとしては後述の職業上の資格制限があります。しかしこれも現在、対象の職業に就いていない人にとっては関係ないことです。
 したがって実際上、破産の最大のデメリットは、所有している不動産(住宅、店舗、工場など)を失うことです。 

Q 職業上の資格制限はいつまで続くのか

A 破産者は会社の役員(取締役など)、有資格者(弁護士など)、生命保険外交員、警備員などにはなれません。しかし実はそれは数ヶ月のことです。すなわち破産申立人が破産決定を受けると「破産者」になりますが、その後、免責決定を受ければ復権して「破産者」でなくなります。そして破産決定から免責決定までの期間は数ヶ月です。
 以上から現在、対象の職業に就いている人は失職せざるを得ませんが、そうでない人は職業上の資格制限はあまり気にする必要はないと思います。

Q 破産するとサラ金にひどい目にあわされないか

A それは心配ありません。金融庁の事務ガイドラインには、貸金業者は債務者等に対して、「調停、破産その他裁判手続をとったことの通知を受けた後に、正当な理由なく支払請求をすること」をしてはならないと規定されています。つまり債務者が破産申立をすれば、貸金業者は電話・訪問・手紙などによる取立が禁止されます。これに違反すれば貸金業規制法違反とみなされ、行政処分の対象になります。そのためサラ金はこの規定だけは守っています。
 また従来から弁護士の受任通知にも取立を禁止する効力がありましたが、2003年4月からは簡裁訴訟代理関係業務を行うことができる司法書士の受任通知にも取立を禁止する効力が認められるようになりました。

Q 同時廃止事件と管財人事件について

A ここで破産という制度について簡単に説明します。
 破産とは、債務者が自分の収入で借金を返済しきれなくなった場合に(支払不能)、破産宣告を行ったうえで(破産決定)、所有する財産をお金にかえて債権者に支払い(換価・配当)、不足分を免除してもらう(免責決定)制度です。そして換価・配当を行うのが裁判所が選んだ破産管財人です。
 しかし債務者の財産が少なくて破産手続の費用すら出ない場合には破産手続をすすめてもむだです。そこで裁判所はこの場合にはいちおう破産宣告を行ったうえで、破産手続を廃止する決定をします。これは破産宣告と同時に行われるので、同時破産廃止と呼ばれます。同時破産廃止の場合は破産管財人は選ばれません。
 つまり破産事件には破産管財人が選ばれる管財人事件と、選ばれない同時廃止事件の2種類があるということです。そして破産法では管財人事件が原則となっていますが、現実の破産実務では破産事件の9割以上が同時廃止事件であると言われています。。  

Q 破産手続はどのくらいの期間がかかるのか

A 破産手続は、破産申立で始まり、破産決定を経て、免責決定で終わります。この期間は同時廃止事件であれば3〜4ヶ月です。管財人事件の場合はばらつきがありますが1年前後だと思われます。 

Q 裁判所には何度も行かなければならないのか

A 同時廃止事件の場合は、破産決定と免責決定の前に裁判官の面接(正式には「審尋」といいます)があるので、裁判所には2回、行くことになります。ただし最近は破産決定前の面接が省略されるケースも多く、この場合は裁判所に行くのは1回だけとなります。
 管財人事件の場合は全部で3〜4回でしょう。

Q 破産するにはいくらかかるのか

A 破産に必要な費用は@裁判所に納める予納金A印紙・切手代B弁護士や司法書士の報酬があります。
 @裁判所に納める予納金は、同時廃止事件と管財人事件で大きく異なります。同時廃止事件では14,170円ですが、管財人事件では手続の始めに個人で40万円、法人で60万円を予納します(負債総額1億円未満の場合)。管財人事件の予納金は主に破産管財人の報酬に充てられます。
 A印紙・切手代は同時廃止事件では約5,000円、管財人事件では約25,000円です。
 B弁護士や司法書士の報酬はかなり個人差がありますので、いちがいには言えません。

Q 破産費用をサラ金から借りてきてもいいのか

A だめです。破産をするということは今後、借金を返さないようにするということです。そして返す意思もないのにお金を借りることは詐欺罪に当たります。これに対し、返すつもりだったけど結果的に返せなくなったことは詐欺罪には当たりません。この違いは非常に重要です。
 また破産法の免責不許可事由にも当たります。免責不許可事由については、Q ギャンブルで作った借金は免責されないのかを見てください。

Q 自分の場合は同時廃止事件なのか管財人事件なのか

A 債務者の財産が少なくて破産手続の費用すら出ない場合には破産手続をすすめてもむだです。そこで裁判所はこの場合にはいちおう破産宣告を行ったうえで、破産手続を廃止する決定をします。これが同時破産廃止です。ここにいう「破産手続の費用」とは裁判所に納める予納金のことであり、個人の場合は通常、40万円です。
 以上から、財産が40万円を超えるかどうかが同時廃止事件と管財人事件を分ける判断基準となります。とはいえ現実はかなり柔軟に運用されているので、最終的には裁判官の判断によります。また不動産については特別な問題がありますから、詳しくは不動産を所有している方へのページを見てください。

Q 破産申立は自分でできるのか

A もし破産申立を弁護士や司法書士に依頼せず、自分でやれば上記の@裁判所に納める予納金A印紙・切手代だけですみます。事実、そういう方もみえますが、それは100人の内、2,3人のようです(あくまでも名古屋の場合です)。

Q 破産すると不動産は失うのか

A 結論的には、破産すればほぼまちがいなく不動産は失います。 しかし例外もありますので、詳しくは不動産を所有している方へのページを見てください。

Q 生命保険は解約しなければならないのか

 掛け捨てでない生命保険は解約するとお金が戻ってきます。このお金を解約返戻金(かいやくへんれいきん)と言います。そして解約返戻金が30万円以上の場合は、保険を解約して一部配当をする扱いとなっています。解約返戻金が30万円未満の場合は、保険を解約する必要はありません。 解約返戻金の額は保険会社に問い合わせれば教えてくれます。

Q 一部配当とは何か

 一部配当とは、債務者の手元にあるお金を債権額に比例した額で債権者に分配することです。
 このような指示が裁判所からなされるのは、同時廃止事件を広く認めるためです。つまり同時破産廃止は債務者の財産が40万円に達しない場合に認められるのが原則です。したがって生命保険の解約返戻金が例えば100万円であれば本来、管財人事件となるはずです。しかし生命保険の解約返戻金は債務者が保険を解約すれば自動的に口座に振り込まれます。生命保険をお金にかえるために破産管財人を選ぶ必要はありません。そこで債務者に生命保険の解約返戻金を一部配当させて、債務者の財産を40万円未満とすることにより同時廃止事件として扱うのです。

Q 自動車は持ち続けられるのか

A これは自動車にローンが残っているか、残っていないかで分けて考えてください。
 まず自動車ローンが残っている場合はローン会社が車を引き揚げます。ローン会社は破産者からローンの返済を受けられなくなったので、車を処分してローン残額の一部に充てるわけです。
 次に自動車ローンが残っていない場合はその車の処分価格によります。30万円以上で処分が可能であれば一部配当が指示され、場合によっては管財人事件になります。これに対し30万円以上の処分が不可能であれば問題とされません。この場合は自動車を持ち続けられることになります。なお5年以上前の普通自動車は無価値と判断されます。

Q ローンのある自動車がどうしても仕事に必要なのだが

A 現代は自動車がなくなると仕事ができないという人が多くいます。このような方は破産してローン会社に車を引き揚げられたら生活できないわけです。この場合、自動車ローンに連帯保証人がいると好都合です。すなわち連帯保証人にローンの返済をしてもらう代わりに車の引き揚げを止めてもらうのです。とにかくローン会社としても車を引き揚げるより、ローンを全額返済してもらった方が絶対いいのですから、一度交渉してみる価値はあります。

Q 破産すると家財道具まで失うのか

A 破産法は差押が禁止されている財産(差押禁止財産)は破産財団に属しないとしています。そして民事執行法という法律は債務者の生活に欠くことができない衣類や家財道具は差押禁止財産としています。以上から破産しても家財道具は失いません。現実問題として家財道具を処分してもほとんどお金にはならないでしょう。 

Q 破産すると銀行口座が使えなくなるのか

A 破産すると一定期間、借入、クレジットカードの利用、ローンを組むことができなくなります。しかしできないのはこれだけであり、それ以外の預金や振込等はできます。
 ただし口座のある銀行に対し借入等がある場合は、預金は拘束されて返済に充当され、場合によっては強制解約になります。よってこの場合は当該銀行口座は使えなくなると考えてください。

Q 家族に知られずに破産できるのか

A 破産しようとすれば裁判所などから手紙も届くし、なかなかむづかしいと思います。また「家族に知られずに」という条件で破産申立を引き受ける弁護士や司法書士は少ないと思います。 

Q 会社に知られずに破産できるのか

A 会社には裁判所などから手紙も届かないので、可能性はかなりあります。しかし債権者が給料を差し押さえると裁判所から会社に差押通知が届きます。もっとも差押=破産ではないので、それで会社に破産が知られるわけではありません。 

Q 破産する場合は配偶者と戸籍上、離婚した方がいいのか

A 配偶者が連帯保証人になっていなければ離婚しなくても返済する義務はないし、逆に連帯保証人になっていれば離婚しても返済する義務はあります。したがって形式的に離婚する意味はないと思います。

Q 連帯保証人に迷惑がかかるのだが

A これは破産するとき一番、悩むことではないでしょうか。破産すれば連帯保証人が返済の義務を負うのはまぎれもない事実です。
 まず連帯保証人が家族であれば、いっしょに破産することが考えられます。実際、夫婦・親子がそろって破産することは非常に多いです。
 問題は連帯保証人が家族以外の第三者の場合です。この場合、破産する人が手続終了後に連帯保証人に毎月、返済する額を渡すことができれば実質的な迷惑は避けられます。保証人問題はこのような方法でクリアーするしかないでしょう。

Q 免責とは何か

A これまでは破産と免責を一体のものとして解説してきましたが、正確には別個の手続です。ちなみに事件番号も別々につきます。
 要するに破産とは財産をお金にかえて債権者に配当する手続であり、免責とはそれでも不足する債務について責任を免除する手続です。破産は免責を得るために行われます。 

Q ギャンブルで作った借金は免責されないのか

A 裁判所は一定の場合には破産者に免責を許可しないことができます。免責不許可事由に当たる場合です。
 免責不許可事由の典型がギャンブルによって借金ができたことです。しかし「ギャンブルもしていた」という程度では免責が不許可になることはありません。また借金のほとんどがギャンブルが原因であっても、毎月、収入から一定額を積み立てた後、積立金を一部配当することにより免責が許可されることも多いです。一部配当はこのような場合にも使われるのです。

Q 滞納している税金は免責されるか

A 滞納税金は破産しても法律上、免責されません。もっとも以前は税務署が事実上、請求を控えることもありましたが、最近は簡単には許してくれないようです。


http://www.hi-ho.ne.jp/tnlaw/hyoujyunnsiryou.htm

標準資料一覧表
収  集  書  類
書類の
本人
配偶者
同居の
親・子
入手先
★(原本を提出してください)
◎(必ず収集してください) ○(該当する場合は収集してください) △(特に指示があるまでは収集不要です)
※網掛けのものについては申立時に提出してください。その他の書類は指示があれば提出して
ください。表に記載のない書類についても提出を求めることがあります。その場合は,すみやか
に提出してください。
★戸籍謄本(抄本ではありません)
市区町村役場

 
 
★住民票(世帯全員の記載のあるもの)
市区町村役場

 
 
所得証明書(又は源泉徴収票)
市区町村役場(源泉
徴収票は勤務先)



生活保護受給証明書
本人保管



給与明細書(2か月分)
勤務先



退職金支払(見込)額が分かる書類(勤務3年未満やパートの場合は不要)
勤務先



(退職金がない場合は,退職金なきことの証明書又は支給規定の写し)
★全部事項証明書(又は登記簿謄本)
法務局



★固定資産評価証明書(※@)
市区町村役場



抵当権の被担保債権の残債務額が分かる書類(※A)
担保権者(融資先)



不動産の評価に関する書類
不動産業者など



(※Aの残債務額が上記※@の評価額の1.5倍を超えない場合)
土地・建物の賃貸借契約書
本人保管



(過去2年内に)土地・建物を売却したときの契約書
本人保管



預貯金通帳・証書
本人保管



(申立前2週間内に記帳してください。表紙と過去1年分の写しを提出してください。なお,光熱費の引落し口座等,主たる生計者の通帳については第三者名義でも収集してください。)
金融機関の取引明細(通帳を破棄した場合又は一括記帳がある場合)
各金融機関



車検証(又は登録事項証明書)
本人保管



自動車査定書(初年度登録から7年又は5年内の場合)
自動車業者など



遺産分割協議書
本人保管



(過去5年内に遺産分割があった場合)
保険(共済)証券(又は契約書)
本人保管



解約返戻(支払)金(見込)額が分かる書類
各保険会社



元帳(又は金銭収支帳)
本人保管



確定申告書(2期分)
本人保管



決算書又は貸借対照表・損益計算書
本人保管



判決・訴状・支払督促・和解調書・調停調書等・差押決定正本など
本人保管



滞納処分差押通知(税務官署による)
本人保管



診断書(診察カードや投薬袋でも可)
各病院



※市区町村役場や法務局など公的機関から発行される書類は発行後3か月以内のものを収集してください。

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