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【ワシントン=伊藤俊行】柳沢伯夫・前金融相は12日、日本の金融行政や日銀の金融政策を批判する論文を米国で発表した。9月発行の米経済誌「インターナショナル・ファイナンス」(年3回発行)に掲載する予定の論文を、有力シンクタンク・外交問題評議会がホームページに先行掲載した。
論文の中で、柳沢氏は経営危機に陥った金融機関への公的資金投入について、「公的資金投入後の各金融機関の経営姿勢に大いに不満だった。公的資金の再投入によってモラルハザードが再び繰り返される」とし、現在の公的資金投入の枠組みでは、金融機関が改めるべき体質の改善を先送りするだけだと指摘した。
さらに、「金融機関が順守しなければならないルールを安易に厳しい方向に変えること」への強い懸念を表明。金融再生プログラム(竹中プラン)で繰り延べ税金資産の「計上の厳格化」を招いた竹中経済財政・金融相を暗に批判した。
日銀に関しては、「金融機関貸し出しの増加を望むのは構造改革に逆行する。日銀はそれ以外の方策か、金融機関に市場型金融への転換を促すことでマネーサプライ(通貨供給量)の増加を実現すべきだ」と政策転換を求めている。
米国内では、竹中氏の金融政策を支持する声が根強いが、衆院解散・総選挙を経て日本の金融政策がどうなるか注目されているだけに、柳沢氏の論文は論議を呼びそうだ。
(2003/8/13/19:34 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20030813i112.htm