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日本では国民総生産(GNP)と国内総生産(GDP)の差が拡がり続けている。統計によると、両者の差は2001年に8兆5千億円を超え、前年に比べて2兆2千億円増加した。日本のGDPは530兆円を上回っており、8兆5千億円の差は大きくはないものの、ここには一連の問題が示されている。
日本では、GNPは「日本国民が日本国内外で一年間に生産した商品やサービスの合計」、GDPは「日本国民と外国人が日本国内で一年間に生産した商品やサービスの合計」と定義されている。つまり、日本のGNPとGDPの乖離の原因は、(1)日本国民が海外で行う生産活動は、日本のGNPには含まれるが、日本のGDPには含まれない(2)外国人が日本で行う生産活動は、日本のGDPには含まれるが日本のGNPには含まれない――の2点となる。日本の対外直接投資は「日本国民による海外での生産活動」の規模を反映し、日本への海外からの直接投資は「外国人が日本国内で行う生産活動」の規模を反映している。日本の対外直接投資と海外から対日直接投資の比較によって、GNPとGDPの差が増大する原因を探し出すことができる。
しかし、実際には対外直接投資がGNPとGDPの差の増大に与える影響は限られたものだ。
その理由として(1)国際比較を見ると、日本はまだ「対外直接投資小国」で、2001年の日本の対外直接投資額は世界7位の4兆円にとどまり、GDPの1%にも満たない(2)日本の対外直接投資による海外での日本企業の生産活動は、日本からの機械、原材料など中間製品の輸出を促進するため、GDPの成長にも一定の促進作用をもたらす(3)日本企業にとって投資対象国での発展チャンスは日本国内より大きく、結局は日本の国内経済発展にもプラスとなる――が考えられる。
日本の対外直接投資より、日本の海外投資吸引力の衰えが、日本のGNPとGDPの差を拡大させる主な原因と言える。現在、日本が受け入れた海外からの投資累計額は、日本の対外直接投資額の4分の1で、2000年に日本が受け入れた海外直接投資は、世界合計の0.6%に過ぎない。
以上から、海外からの対日直接投資の落ち込みが、GDP成長を鈍化させ、GNPとGDPの差を拡大させる原因となったことが分かる。日本政府はこのほど、5年を目途に日本への海外からの直接投資を2倍に増加させる方針を発表した。日本国内の投資環境の改革・改善を進め、より多くの外資を呼び込むことが、当面の日本経済再生の鍵となっている。(編集OS)
「人民網日本語版」2003年8月12日
http://j.peopledaily.com.cn/2003/08/12/jp20030812_31477.html