現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産28 > 415.html ★阿修羅♪ |
|
ITバブル崩壊で7百兆円以上の金融資産を失ったアメリカはリセッションに陥りかけた。これを防ぎ、不況から脱出するには「消費拡大政策」以外になかった。アメリカは他産業へもっとも波及効果が大きい住宅産業に焦点を合わせて断続的利下げを断行した。
利下げ効果は早速現れ、新築住宅数は160万戸台を毎年続けることになり、アメリカ経済は何とかリセッションを免れ、本年秋にはGDP3%台の成長が期待できるところまで来た。この見事ともいえるアメリカの不況脱出作戦成功の裏には小泉政権、特に竹中平蔵氏の働きが輝いていた。アメリカの住宅ローンは民間銀行が行い、日本の住宅金融公庫のような公的資金による直接融資制度はない。フレディーマックやファニーメイという大手住宅公社は民間銀行の住宅債権の大半を買い取って資金供給をする。またこれ等の公社は住宅抵当債権を海外投資家に割り当てることにより資金を得る。こうすることにより、アメリカの国民の住宅ローンには国家予算を使わず、ほとんど海外資金でまかなう仕組みになっている(国庫が保証することはある)。この公社債を最も多く購入しているのが日本の金融機関である。アメリカの住宅投資の伸びに比例して日本の銀行がどんどん米公社債を買い支えるには、邦銀の不良債権とBIS(自己資本比率)問題を解決しておく必要があったのである。また史上最悪の貿易赤字に苦しむアメリカを救うため財務省はアメリカの赤字額に匹敵するドル買いを行い、そのドルでアメリカの国債を買い続けている。竹中氏が強行する邦銀の財務体質改善や日銀に対するマネーサプライ圧力は、実はアメリカの為であって日本の国益の為ではなかった。何故なら、上場企業のほとんどが借入金の返済を続けている時銀行の体質は緊急問題ではないからである。民間需要が旺盛で設備投資需要があるとき、銀行が機能しないようでは困るが今はそうした状況にない。にもかかわらず小泉内閣が不良債権やBISをまるで日本経済の死活問題のようにマスコミを動員して国民世論に仕立てたのは明らかにアメリカの利益追求のための対日プロパガンダとミスリーディング(不正誘導)であった。アメリカのプロパガンダ要員に経済を丸投げした小泉氏は「知らなかった」ではすまされないのである。
さてアメリカ経済は日本の犠牲のもとにやっと成長の兆しが見えはじめ、株価も上昇してきたので、アメリカは次の戦略に移る。バブル化している住宅産業を徐々に冷やすことになった。日本の金融機関が抵当証券を大量に買っている公社フレディーマックに粉飾決算の疑惑があるとSEC(米証券取引委員会)が指摘したため公社の債権が暴落し、住宅債券金利が高騰した。又、日本の金融機関にツケが回されることになった。住宅バブルを終わらせると同時に今度は製造業、特に輸出産業を伸ばす番である。今度はBuy Americaを日本に求めることになるから、ドル安、円高が望ましく、さらに日本に内需拡大策を求める。このアメリカの戦略変更のため今までアメリカの為に尽くしてきた小泉内閣の政策が邪魔で不要になった。竹中氏がアメリカの変化に対応するため渡米中だが、小泉氏が今まで言って来たことを100%変更する以外に調整は出来ない。竹中氏は、自分がまだアメリカに支持されていることを演出するのが今回の訪米の目的である。日本もアメリカも小泉を必要としない。
http://www.luvnet.com/~sunraworld2/jiji-chokugen/jiji_203.htm
(私のコメント)
◆日本の失われた10年はアメリカ経済を助けるために日銀のプリンス達が仕掛けたものである。大蔵省は景気回復のためにあらゆる手を尽くしたが、日銀の裏切り行為のために水泡に帰した。逆にスキャンダルを暴露され大蔵省は解体され今はない。
日銀はアメリカの出先機関であり、日本政府も日銀に対しては人事権を持っていない。自民党の実力者金丸信も三重野総裁を首には出来なかった。日銀の背後にはアメリカ政府が控えているからだ。
日本経済の景気不景気は日銀の手に握られている。小泉内閣も財務省も日銀の協力なしには何もすることが出来ない。つまり日銀のプリンス達が日本を支配していると言える。彼らは口では「我々にはそんな力はない」と言っているが彼らの背後のアメリカ政府とFRBがあり、彼らに絶大な権限を与えているのだ。