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No.202号
(2003年8月4日号)
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FAX : 03-3955-2122
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感謝感激!
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8月2日の「目からウロコの会スペシャル・大阪夏の陣」は大成功でした。朝早くから多くの方々にお集まりいただき、私の講演の時間になると700名収容の会場は参加者で溢れ、補助椅子を出さねばならなくなりました。
多くの国務大臣、副大臣、自民党総裁選立候補者(複数)の方々から祝電を賜りました。いずれも単なる祝電の決まり文句ではなく、電報用紙に私の主張するところを如何に政策立案や政治活動の参考にしているかが書き記されていました。与野党国会議員と政策担当秘書官の皆様や地方議員の方々も参加されていました。2005年を目指す「目からウロコの会」の行方がはっきり見えてきたような気がしました。「ソロバン片手にお経を読む」の精神で、私を信じ、私とともに歩んでくださった皆様に心から感謝します。さらに妻眞理子と、眞理子社長を支えてきたサンラ・グループの社員全員に感謝します。さらに私を世に出してくださった船井幸雄先生、竹村健一先生、渡部昇一先生、前野徹先生等の先生方、また多くの経営者団体や慈善団体の皆様に感謝いたします。こんなに大勢の方々からの熱い誠意に報いるため、私は身を捨てて「真の日本再興」のため尽くすことを誓います。今岡山です。ご先祖の墓前でも誓いを新たにしています。
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アメリカのプロパガンダに踊らされた日本
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自民党総裁選は次期首相を決めることにつながるので、日本のリーダーを選ぶ選挙である。一つ思い出してもらいたいことがある。小泉首相の「経済丸投げ」を受けた竹中平蔵大臣が、日銀が保証されている「中央銀行の独立性」を侵してまで速水日銀総裁に「更なる金融緩和」の圧力を掛けたことがあった。竹中氏は国会でも非難され、さらに何時までたっても回復しない日本経済の責任を追及され苦境に陥った。その時ホワイトハウス(ハバード氏やリンゼイ氏等のホワイトハウスおよび大統領の経済顧問)は高官を日本に派遣してまで公式に竹中氏を援護したため、竹中氏は難を免れた。この時私は何故アメリカは竹中氏を擁護するかを本誌で解説したことがある。当時のわが国の経済、特に資本市場を見れば分るとおり、民間需要は冷え切っていて、いずこもリストラに明け暮れていた。上場企業の2/3は債務返済を続けていたから資本市場はマイナス資金需要(借入需要なし)であった。こうした資金需要のない経済環境下では本来日銀は金融緩和やマネーサプライを増強する必要はなく、むしろ民需拡大のために公共投資増大をするのが順当である。小泉首相は「不良債権解消無しに、、、」と「無し無し節」を歌い、竹中大臣は銀行の不良債権解消のため銀行を異常に厳しく監査すると共に些細な欠陥を見つけては国営化を迫ってきた。まるで銀行の不良債権は日本経済の「悪の枢軸」であるかのような行動を続けた。銀行の財務体質の健全性が求められるのは市場の「資金需要が旺盛な時」だけである。金を借りなくてはならない時のみ銀行が健全でなくてはならず、貸付金返済を受けるだけの銀行の財務体質は緊急問題ではない。にもかかわらず、「不良債権解消無しに日本経済再生無し」というのは何故か。日本にとって緊急事態でないことをまるで日本の存亡にかかわるような大騒ぎをするのは何故か。こうした不自然な行動のことを「プロパガンダ」と言う。プロパガンダの本質は「騙し」だから、誰かが誰かを騙して得をすることを意味する。今回のプロパガンダ劇の結末は、「さらなるマネーサプライと不良債権解消が急務」と竹中氏に信じ込まされた小泉純一郎氏と日本の国民が被害者で、竹中平蔵氏を支援し続けたアメリカが加害者であり受益者で終わった。
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小泉・竹中コンビは、すでにアメリカに使い捨てられた
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竹中平蔵氏を「名指しで」支援し続けたリンゼイ、ハバード氏(前述)が更迭された時、アメリカは竹中平蔵氏を切り捨てた。すなわちアメリカにとってもう小泉政権は不要になったのである。竹中大臣の働きでアメリカは、日本には不要だがアメリカには喉から手が出るほど必要な資金を日本から得てきた。ITバブル崩壊で700兆円以上の金融資産を失ったアメリカにとって必要なことは、拡大する貿易赤字を補填し、暴落した株価を回復し、消費を伸ばし、実体経済を軌道に戻すことであった。貿易赤字については、既に日本の財務省がアメリカの赤字残高に見合うドルを買いアメリカに供給しているので問題はない。一方、竹中大臣の働きで、邦銀が米債や米株を容易に買えるようになったのでアメリカの株価は回復した。断続的利下げでアメリカの住宅需要が毎年連続で拡大し、消費を支えてきたが、この旺盛な住宅需要を支えたのはファニーメイやフレディーマック等の米住宅公社であった。これらの公社は日本の住宅金融公庫と異なり、ホームオーナーに直接融資するのではなく、民間銀行の住宅ローン債権を買い取り、その原資は住宅抵当債権の形にして主に海外から調達している。その最大の出資者は日本の金融機関である。このようなアメリカ経済再生戦略の中に竹中平蔵氏の働きがあったのである。では何故アメリカは竹中氏を切り捨てたのか。それは最近のSEC(米国証券監視委員会)の行動に伺える。SECは一ヶ月ほど前、フレディーマックは粉飾決算をしている疑いがあると発表した。この目的は明らかで、住宅需要に限界が見えてきたので、住宅公社の信頼を落とし、債権者である日本の金融機関が持っている抵当債券と公社の株価を暴落させ、公社の対日債務の削減をはかる一方、住宅ローン金利を上げて加熱気味の住宅需要を落とすことである。米国の消費を支えてきた唯一の住宅需要を抑えることを決断したことは何を意味するか。当然のことだが、金融や不動産等ソフト産業で集めた資金で、いよいよアメリカが真の「富の創造」に取り掛かってきたことを意味する。つまりこれからはハードの製造業に焦点を合わせた戦略を展開することになったのである。従ってこれから日本に求めることは“Buy America"である。日本が内需を拡大し、アメリカ買いをすることを求めるのである。そのためには円高でなくてはならず、株価上昇、地価上昇で日本経済をバブル化することが必要なのである。日本は長年リストラで生産力を落としているから、消費が急増するとアメリカ製品に頼ることになる。アメリカは緊縮財政の小泉内閣はもう不用。『竹中君、ご苦労さん。君にはいいポストが用意してあるよ』、『小泉君、ご苦労さん。もうアメリカも日本も君に用はないよ』である。
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発信者 : 増田俊男(時事評論家、国際金融スペシャリスト)
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