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01Aug2003 トヨタの長期債務格付けをAa1からAaaに引き上げ=ムー
ディーズ
[東京 1日 ロイター] ムーディーズ・インベスターズ・サービスは、ト
ヨタ自動車<0#7203=JFI><7203.T>の長期債務格付けをAa1からAaaに引き上
げた、と発表した。
格付けの見通しは安定的、という。
ムーディーズによると、今回の格上げは、同社が今後も、高い業績ときわめて
良好な資本構造を維持していくだろうとの見方を反映している。さらに、同社の
事業が地理的に分散していることで、収益およびキャッシュフローの変動の影響
の軽減につながっていることも考慮している、という。
堅実な財務方針のもと、卓越した財務の柔軟性と債務保護指標が維持されてい
ることも、格上げの要因となっている、としている。トヨタがコストを継続的に
削減する能力を備えていること、同社の多様な製品ラインナップおよび新車種投
入計画についても、ムーディーズは高く評価しており、中期的に売り上げおよび
世界での市場シェアの維持・拡大に貢献するものとして、格付けに織り込んでい
るという。
同社は世界で最も地理的分散の進んだ自動車メーカーのひとつで、日本国内で
の主導的な地位を維持すると同時に、米国、欧州、アジアでの市場地位も高まっ
ている。ムーディーズは、この地理的分散により、いずれかの市場が下降したと
しても、全体として、同社は、マイナスの影響を抑えることができるとみてい
る。実際、日本国内での自動車需要の低迷が続いている中でも、トヨタは過去最
高水準の収益を確保することが可能となっている。
同社は、5兆円を超えるキャッシュ、市場性のある売却可能有価証券といっ
た、潤沢な流動性を有し、財務の柔軟性が極めて高い。また、設備投資、自社株
買いについても慎重な戦略をとってきており、今後もその方針に変わりがない、
とムーディーズはみている。同社は極めて高いバランスシート上の流動性を維持
しているため、仮に将来、厳しい事業環境に直面したとしても、抵抗力はきわめ
て強い、と指摘している。