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▼米欧ヘッジファンド@/9社の来日幹部と面談に成功!ら彼らの戦略をレポート!
ストラテジストの宮島秀直さん(HidenaoMiyajima/Strategist)は、既報のとおり、ヘッジファンド最高幹部の大挙来日に関して、うち合計9社のヘッジファンド幹部との直接面談を致した。それによると、「6月の期末を跨ぎつつも、自動車、電機、 精密に関しては、コンスタントに買いを 続けており、明かに過去の期末とは 戦略の相違が顕著になってきている」と言う。 こうした、戦略転換の背後には大きく 3つの要因が影響している、と見る。
<限られたセクターでは、買い継続の可能性高まる> ヘッジファンドによる日本株買いの動きは6月末を超えても、「自動車、電機、精密、医薬品などの限られたセクターでは継続する可能性が高まってきた」と言う。元来5月末、6月末は上半期の期末であることから、ヘッジファンド顧客の解約が一時的に膨らみ、これに対応すべくヘッジファンドによる空売り銘柄の買戻し、指数先物空売り買戻しなどが拡大する。今回も6月末に向けて銀行株、不動産/建設会社株で大規模なショート買戻しが進む一方、通信株、化学株、その他金融株、食品株で僅かな買い持ちポジション売却が行われた。また、日経225指数先物も5月末、6月末に断続的に買い戻されてていることがわかる。買戻しが5月末と6月末に分散しているのは、ヘッジファンドの半期決算がこの二つの時期に大きく集中しているためと考えられる。
<自動車、電機、精密、医薬品の4セクター重点にオーバーウェイト> しかし一方で、これまでの半期末(6月末、12月末)に較べ大きく異なった特徴として、期末という特殊な時期にも拘らず今回(6月末)は日本株投資型ヘッジファンド43本全体で18%ものネット・ロングを継続していることが挙げられる。通常、期末は短期回転型のイベント・ドリブン型ファンドを中心に現金化ニーズが高いことから、出来るだけ極端なロング/ショート・ポジションは取らない傾向が強い。2001年12月、2002年6月、12月のヘッジファンド全体のネット・ポジションを見ても「−5%〜+5%」の範囲内に収まっている。しかし、「今回は6月中旬の幹部来日の結果として、ヘッジファンドは6月末に向けて自動車、電機、精密、医薬品の4セクターを重点にオーバーウェイトを続けた」
<蓄積した巨大ショート・ポジションへの恐怖感広がる> 銀行株については「りそな特別支援」決定を機にセクター全体に底値感が強まり、ヘッジファンドの間ではこれまで蓄積してきた巨大なショート・ポジションに対する恐怖感が広がり、空売りの買戻しが入った。しかし、あくまで「ショートの買戻し」の範囲内に留まっている。このことは、今回の銀行株急上昇のリード役であったみずほ銀行に対するヘッジファンドの買いが既に6月半ばでピークを迎えており、足元では売りが膨らんでいることからも窺われる。一方、キャノン、トヨタ、TDKなどのように国内市場トップ・シェアであり、且つ対米輸出寄与度も高い銘柄には本業の収益向上を見込んだ「理想買い」が、期末を意識せず断続的に入り続けている、と言う。
▼米欧ヘッジファンドA/特報!「CFR/IIE合同対日経済政策タスクフォース」の存在
ストラテジストの宮島秀直さん(HidenaoMiyajima/Strategist)は、既報のとおり、ヘッジファンド最高幹部の大挙来日に関して、うち合計9社のヘッジファンド幹部との直接面談を致した。
<これが、日本株買いの背景要因だ> 今回、来日した大手ヘッジファンド数社の幹部との懇談からは、前回のレポートでも報告したように、彼らの日本株買いの背景要因に、(1)「米国経済の堅調(=デフレは進んでも、個人消費は大統領選を意識したブッシュ政権の大盤振る舞いで堅持する)」、(2)「日本国内個人投資家の潤沢な資金(小泉政権は結果的に磐石であり一旦株価が上昇し始めれば99年のように個人投資家は株式市場に回帰する)」など、が中心を占めていることがわかった。しかし、「これまで述べていなかった、もう一つの重要な要素が日本株買いの支えとなっていることも明らかになった」と言う。それは、6月上旬にブッシュ大統領の指示によって4年ぶりに設立された「CFR/IIE合同対日経済政策タスクフォース」である。
<従来とは異なる「対日政策提案」実施の可能性が高まる!> 同チームは米国超党派シンクタンクの外交評議会(CFR)と、民主党系シンクタンクである国際経済研究所(IIE)が音頭を取り、ティム・ガイトナー(元財務次官)、グレン・ハバード(元CEA委員長)など合計20人のメンバーによって構成され、カーラ・ヒルズCFR副議長とフレッド・バーグステンIIE所長が共同で座長を努める。第1回、第2回の会合は6月中旬から末にかけて既に開催され、日本政府に対してこれまでとはまた更に異なる角度からの政策提案(トップ・ダウン型なのか草の根型なのかは、まだ分からないようだ)が行われる可能性が高まったとの観測が聞かれる。「政策策定のまとめ役となるエド・リンカーンCFR主任研究員とバーグステンIIE所長は7月にもアジア、日本を訪問し、9月末から10月初めにはブッシュ大統領に3〜4項目に渡る「Key Recommendation」を提出する見込み」と言う。
▼米欧ヘッジファンドB/日本政府を構造改革の最終コーナーに追い込む?
ストラテジストの宮島秀直さん(HidenaoMiyajima/Strategist)は、既報のとおり、ヘッジファンド最高幹部の大挙来日に関して、うち合計9社のヘッジファンド幹部との直接面談を致した。
<竹中大臣就任、りそな、に続く対日戦略総仕上げ> 他のヘッジファンドに対し極めて影響力の大きい幾つかのヘジファンドが、ホワイトハウス高官や米財務省高官との歓談の過程で、このタスクフォース設立の経緯と、その政策の大まかな方針(現状で決定しているはずはないが)について、「何らかの示唆を受けた可能性が高い」と見ている。彼らは、9月30日の竹中金融担当大臣の誕生は、9月中旬にハバードCEA委員長が来日した際に小泉首相に強く迫った結果であると考えてる。今回のりそな銀行特別支援に関しても、「米国政府による政策提案を日本政府が超低スピードながらも実直に実現していることの現れ」と評価している。こうした価値観や論理展開のパターンに当てはめれば、今回の4年ぶりの対日本経済政策タスクフォースの設置は「日本政府をいよいよ構造改革の最終コーナーに追い込むことが出来る」との期待に繋がっても決しておかしくは無い、と言う。
<ヘッジファンドの日本株買い「3要因」> 以上のように、ヘッジファンドの日本株買いには、「米国経済堅調」「国内個人投資家回帰」「対日タスクフォース始動」の3要因が深く根ざしている。このことから、「簡単に大きな方向転換は考えずらい状態(株式市場にとっては好ましい状況)になってきている」。 しかし一方、「3ヶ月間に20%以上のトータルリターンが上がった場合は一旦利食う」というマクロ型、イベント・ドリブン型ヘッジファンドの経験則的な投資パターンを考えると、近々に10年国債金利が0.9%を超え、日本機関投資家の投資利益消失を懸念した政府の国債買い支えオペレーションの予兆が見られた時点で、「多くのヘッジファンドが一旦、5月以降の上昇銘柄に対して幅広い範囲で大規模な利食いを行う可能性が高まっている」と考えている。