現在地 HOME > 掲示板 > 国家破産27 > 865.html ★阿修羅♪ |
|
総務省は29日、法人住民税などの地方税に課税上限として設けられている制限税率を一部緩和し、自治体が地域事情に応じて独自に増税しやすくするよう制度を改正する方針を固めた。
自治体が自主判断で地方税率を上げる余地を広げることで、自治体の財源不足を補う狙いがある。具体的な税目を詰めた上で、来年の通常国会に地方税法改正案を提出し、早ければ来年度から緩和したい考えだ。
制限税率が決められている地方税としては、県や市町村が徴収する法人住民税のほか、ゴルフ場利用税、固定資産税などがある。国民に過重な負担となるのを避けるためで、例えばゴルフ場利用税の場合、標準税率を適用すれば1人1日につき800円、制限税率だと1200円が上限と設定されている。
今回の見直しにあたっては、〈1〉制限税率の上限を拡大する〈2〉制限税率自体を廃止する――のいずれかを個別税目に応じて検討する。具体的に緩和する税目は年末の税制改正に合わせ、自民党税制調査会などの意向を踏まえて絞り込むことになる。ただ、増税につながるため、経済界や国民の反発を受けて、自民党税調などの議論が難航することも予想される。
制限税率の見直しは、1998年4月に個人住民税(市町村税)の制限税率が廃止されて以来となる。
制限税率の緩和とあわせて、総務省は、「法定外税」も積極的に導入するよう自治体に求める方針だ。
東京都が昨年10月に都内の宿泊客から徴収を始めた「ホテル税」など、自治体が地方税法に定められていない「法定外税」を新たに課税する動きが全国で広がっている。総務省は、自治体が法定外税を導入する前に必要となる総務相の同意要件の緩和も検討する。
自治体が法定外税を独自課税したり、税率を自由に設定できる課税自主権を巡っては、小泉首相が地方行財政改革の一環として拡大を求めている。また、政府税制調査会(石弘光会長)が今月17日にまとめた中期答申も、課税自主権活用を指摘している。
◆制限税率=地方自治体が、国で想定している水準以上の行政サービスを行うために、地方税法で定められている標準税率から独自に上乗せ課税する場合、超えてはならないとされる税率。地域によって税負担に大きな格差が生じることのないよう、上乗せ幅は全般的に低く抑えられている。
(2003/6/30/03:02 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20030630i101.htm