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みずほフィナンシャルグループ(FG)は28日、行員の年収を今年度に10〜20%引き下げるのに伴い、住宅ローンの返済などが滞ることがないよう、最高240万円の行員向けの低利の緊急融資制度を設けたことを明らかにした。りそなホールディングス(HD)も公的資金の再投入に伴って夏のボーナスがゼロとなり、100万円(期間は最長5年)の緊急融資制度を設けたが、大手行で異例の対応が相次ぐことになった。
みずほFGは今年度、大手行で初めて行員の基本給の賃下げを実施した。ボーナスも削減し、年収ベースでは、部長・支店長級で前年度比20%、一般行員で同10%引き下げる。大手行の行員の年収は、ポストで大きな差があるが、役員一歩手前の50歳代の部長級の年収は、従来は1700万〜1800万円程度と見られており、今回の賃下げで三百数十万円減るケースも出る模様だ。
このため、労使協議で1年限りの措置として、4月から融資制度を設けた。対象はみずほFGと傘下のみずほ銀行、みずほコーポレート銀行などで約3万5000人。融資限度額は職務や年齢で異なり、240万〜10万円。使途は自由。最長10年の分割返済で、利息は年1%台後半。
一方、今年夏のボーナスが前年度より10%減となった三井住友銀行も、最高70万円の緊急融資制度を設けた。同行は、同制度とボーナスのカットは無関係と説明しているが、こちらも最長10年の分割返済で、支給額の減少に対応する意味もあるとみられる。利息は年2%台半ば。
大手行は高給批判にさらされてきたが、90年代後半の相次ぐ赤字決算で行員の年収は頭打ちになり、99年の公的資金投入でリストラが迫られ、その後の再編・統合で人件費負担が重荷になったこともあり、年収が下がり始めた。この2年間は不良債権処理と株価下落で巨額の赤字決算が続き、給料の下落はさらに拡大している。
40歳代前半から半ばで比較的小規模店の支店長の場合、年収1300万〜1500万円程度が一般的だが、銀行によっては1100万円前後のケースもあり、ばらつきも広がっている。
大手行による今回の緊急融資制度の相次ぐ導入は、高収入を前提に住宅購入などで多額のローンを抱えた行員の生活対策の側面が強い。それでも一般社会の常識から見れば、年収は高水準で、高給批判はまだ続きそうだ。【今沢真】
[毎日新聞6月29日] ( 2003-06-29-03:00 )
http://www.mainichi.co.jp/news/selection/20030629k0000m020104000c.html