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[東京 26日 ロイター] 経済協力開発機構(OECD)経済総局長のジャン・フィリップ・コティス氏は、日本がデフレから脱するには、日銀による購入資産の拡大や、銀行部門の健全化、構造改革が欠かせないとの見解を示した。日本は中期的に歳出見直しを含めた財政健全化が必要なものの、問題を抱えた銀行部門に対する財政負担は必要なコスト、との見方も示した。
「日本経済の持続的成長─金融財政政策の新たな連携」と題し、財務省財務総合政策研究所が主催した都内のセミナーで述べた。
コティス氏は日銀の政策について、量を供給してもマネーサプライが拡大していないと指摘。量的アプローチによるゆがみを抑え、必要とされる部門に資金を供給するためには、「日銀が購入資産を拡大することが重要。資産担保証券の買入は、正しい方向への一歩と考える」と述べた。金融政策の波及メカニズムを再構築するには、銀行部門の健全化が不可欠、との認識も示した。
コティス氏は、持続的な日本経済の発展には、中期的な財政再建が欠かせないと指摘。そのうえで、不良債権処理に伴う公的資金の必要性にも触れ、こうした取り組みは、「財政再建努力から切り離して行われなければならない必要なコストだ」とした。
企業部門を活性化し、構造改革を進めるためには、特区の創設が欠かせないとの見方も示した。
セミナーのテーマである金融と財政政策の連携については、モデレーターの河合正弘・財務省財務総合政策研究所長が3つのパターンを提示。1)景気回復のために金融政策と財政政策が合わせ技に取り組む、2)深刻な赤字のために財政が出動できないなかで、金融政策は非伝統的手法を強める、3)政府が国債を発行し日銀が引き受け、一時的な減税を通じ消費を促すヘリコプターマネーを活用する──ことを例に挙げた。参加者からは、金融と財政の連携について、コンセンサスは得られなかった。
コティス氏は、ヘリコプターマネー論に関連し、「一時的な減税ならば、人々はお金を使わないという難問が生まれる」として、その実効性に懐疑的な見方を示した。
日銀OBである、大和総研副理事長の賀来景英氏もセミナー討論者として参加。日銀による量的緩和は、信用収縮を防ぐセーフティネットとしての効果があるものの、全般的な効果はないと評価。最近の政策については、「本来、政府がやるべき役割を日銀が代わりにやっている」とした。そのうえで、財政政策には出動の余地がある、との認識を示した。
http://www.reuters.co.jp/news_article.jhtml?type=businessnews&StoryID=2992302
★ 参照書き込み
『OECDチーフエコノミストのコティ氏はわかっているようだが、「低金利政策はディスインフレ(デフレ圧力)につながる」 − 低金利政策はデフレ解消には無効 −』
( http://www.asyura.com/0304/hasan25/msg/1145.html )