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政府の経済財政諮問会議(議長・小泉首相)は18日、地方財政の「三位一体」改革の骨格などを示す「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」(第3次基本方針)の原案を決定した。焦点の三位一体改革では、国から地方への補助金を2006年度までに約4兆円削減することを明記した。
規制改革では、安全上問題のない医薬品を今年中に選定し、一般小売店での販売を解禁する方針を盛り込んだ。
基本方針は、23日の諮問会議で決定し、24日に閣議決定することを目指している。
3位一体改革は、首相が18日の諮問会議で、改革の具体的手順を示す工程表を示し、了承された。それによると、国から地方への総額約20兆円の補助金について、2006年度までに「おおむね4兆円をめどに廃止、縮減」し、公共事業関係の補助金も含める。
国から地方への税源移譲は、義務的経費の補助金削減分の全額と、それ以外は「8割程度を目安」に移譲する。移譲する税目は、所得税などを念頭に、「基幹税の充実を基本に行う」方針を示した。地方交付税は、地方財政の赤字を穴埋めする財源保障機能を縮小し、地方財政計画の見直しで地方交付税の総額を抑制する。
補助金削減は、小中学校教員などの給与の半分を負担している義務教育費国庫負担金などが対象となる。18日の会議では、145項目の廃止・縮減対象を指定する整理合理化方針も決定した。
規制改革については、政府の総合規制改革会議(議長・宮内義彦オリックス会長)が決定した12の重点検討事項を盛り込んだ。このうち調整が難航した一般小売店での医薬品販売と、保険診療と保険外診療を併用する「混合診療」は、首相が裁定し、決定した。
一般小売店での医薬品販売は、利便と安全の確保について今年中に検討し、「安全上特に問題がないとの結論に至った医薬品すべて」を販売できるようにする。ただ、具体的な品目や解禁時期は明示されなかった。混合診療は、遺伝子診断などの高度先進医療で、各医療機関が個別の技術について申請する仕組みを改め、既に認められている技術は個別医療機関ごとの承認を必要としないこととした。
財政運営では、国民所得に対する社会保障負担と税負担、財政赤字の合計の比率を示す「潜在的国民負担率」を50%程度に抑える目標を打ち出した。2004年度予算編成では、各省庁が予算を複数年にわたって繰り越して使える新制度の導入を盛り込んだ。年金改革は、2004年の年金制度改革を見直しの必要がない「恒久的な改革」にすることや、早期の保険料引き上げを求めたが、将来的な保険料水準などの数値目標は盛り込まれなかった。
●「三位一体」改革
▽国庫補助負担金は2006年度までに4兆円程度をめどに削減。公共事業関係も改革
▽地方交付税の総額を抑制し、財源保障機能を縮小。地方財政計画の歳出を徹底的に見直し
▽税源移譲は基幹税の充実を基本に行い、2006年度までに補助金削減額の8割程度を移譲。義務的事業は効率化し、全額を移譲
●規制改革
▽今年中に、安全に問題がない医薬品はすべて一般小売店で販売可能とする
▽「混合診療」は高度先端医療に限定し、一定基準以上の医療機関で今年度中に解禁
●社会保障制度改革
▽2004年の年金制度改革を恒久的とする
●財政運営
▽2003年度同様の歳出改革路線を堅持。国債発行額は極力抑制
(2003/6/19/00:44 読売新聞 無断転載禁止)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20030618it14.htm