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発足2年1ヶ月を迎えた小泉政権が今後直面する経済失政に対する批判と竹中金融相処遇に対する圧力に対し、どのような政策を採り、その結果、株式市場にどのような影響を与えるか? ストラテジストの宮島秀直さん(HidenaoMiyajima/Strategist)は、自民党金融調査会メンバー、 官邸付情報調査スタッフとの面談情報、政治評論家からの情報などを総合して次のように分析(ほぼ原文通り)している−−。
<もはや5度目の”神風”は吹かない・・・> 発足後2年1ヶ月が経過した小泉政権は、これまで経済失策を追及されそうになるたびに、繰り返し「鈴木宗男/田中真紀子事件」や「北朝鮮拉致被害者帰国」などの“偶発的”“意図的”な外交・安全保障上の事件の発生によって政治の焦点を逸らし、4回にわたって難を逃れてきた。今回、辛くも与党内外の反対派を抑え込んで40日間の国会会期延長に成功したものの、これから9月自民党総裁選までの期間、小泉政権は発足以来始めて「デフレ政策に関わる失政」(大手新聞社政権支持率調査で回答者の77%がそう評価している)を中心に国民の直接的な批難に晒される可能性が高い。7月から9月に掛けて発表される経済指標がSARS、リストラ加速などの影響から一段と厳しい内容となる可能性が高い状況では、国民の関心度が高い北朝鮮拉致問題でよほどのハプニング的成果をあげない限り、政治テーマの擦り替えといういつもの「神風」を吹かせるのは困難だからだ。加えて、抵抗勢力への配慮から金融構造改革の“旗印”であった竹中金融担当大臣を更迭した場合、株式市場においては否定的なリパーカッションが予想される(外国投資家を中心に多くの市場関係者に「小泉政権は構造改革で抵抗勢力に大幅に譲歩した」との印象を与える)。
<「経済失政」への批判に対して小泉政権の採り得るシナリオ> こうした状況に対応して小泉政権が今後3ヶ月間に取り得る政策と市場へのインパクトについて、自民党、民主党の金融問題担当議員、官邸付情報調査スタッフとの情報交換及び、著名政治評論家の意見をもとに確率を含めて予想すると以下の3点にまとめられる。
(1) 許容範囲内(5兆円?)の補正予算を組み景気刺激策を実施 (確率44%)
(2) 政府は政策を打たず、米景気主導の景気回復に任せる (確率40%)
(3) 構造改革の実施による資本・株式市場主導の景気回復 (確率16%)
<予想される株式市場へのインパクトは1000円分> 『構造改革』関連が急減し『デフレ対策』が相対的には増えている直近の小泉氏の発言内容と周辺への情報収集/政策立案に関する指示の状況を総合すると、以上の3つのシナリオの中では、第1のシナリオである「補正予算案策定⇒提出」による“限定的”でありながら“大胆且つ柔軟”な景気刺激策実施の可能性(上述のように確率は44%)が最も高いと思われる。その場合の7月−9月の株式市場への影響は、「補正予算」の規模にもよるが、小渕政権の“10兆円補正予算”の半分以下と考えられるので、株価へのインパクトも10〜12%程度=日経平均約1000円分の押し上げ効果=と予想する。