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政府税制調査会の中期答申は、消費税について税率10%以上が必要と明記し、将来の増税へ布石を打つ形となった。深刻な財政事情を逆手に取り、納税者から税収確保への理解を取り付けようとの考えが透けて見えるが、財政再建や企業利益を優先した主張が色濃い現状の増税論議からすれば、国民的合意は到底得られそうにはない内容だ。
消費税をめぐっては、2003年度税制改正で、制度の信頼性を損ねると批判が強かった、事業者の手元に税が残る「益税」解消が前進していた。タブー感が薄まった上に、04年の年金改革の財源論議が活発化したことを受け、日本経団連が07年度に10%を提言。経済財政諮問会議の民間議員は08年度に15%と試算するなど増税が公然と語られてきた。
政府税調内でも「財界が上げると言うのに、税調が黙っているわけにはいかない」(幹部)との空気が強まり、慎重な言い回しが通例の答申に、税率の数字を強く打ち出す異例の内容となった。
ただ、財界が税率上げに熱心な背景には、増税分を年金財源に充てることによる企業負担の緩和や、増税と引き換えに法人課税の軽減が引き出せるとの読みがある。
一方、財政制度等審議会は、年金改革をめぐり、消費税率引き上げの実現が困難との判断から給付削減に重点を置く方針を打ち出すなど、財政当局の方針も固まっていないのが実情だ。